目標についても同じで、特に転職や大規模なプロジェクトの立ち上げといった重要な意思決定の際には、彼らの助言は大いに役立つはずだ。

 最重要の目標がひとつ選べたら、今度は、何をもって達成と見なすかを明確にする、つまり、明確な到達点を設定しなければならない。減量、職場の生産性、禁煙、選挙での投票、献血等、さまざまな領域を対象に行われた多数の研究によると、明確な到達点を設けると、ただやみくもに「頑張った」ときよりも目標を達成しやすくなるという。

目標達成までの期限を決めると
自分のフィードバックがしやすい

 だが問題は、言うは易く行うは難し、であることだ。たいてい、目標設定をする段になると、一見立派だがやや的外れな目標を選んでしまいがちだ。「減量する」とか「フランス語を学ぶ」といった高い目標を口にしながら、実際その意味するところが何なのかがわかっていない場合が多いのだ。あなたが挙げたリストのなかには、この類の目標も少なからずあったのではないだろうか?

 たとえば、体を鍛えるとはもっと頻繁にジムに行く、という意味だろうか?だが、ジムには行っても、ほとんどの時間をサウナやカフェで過ごしていたらどうだろう?ポイントは、目標が達成されたことを自分で確認でき、かつ、それによって自分がどのくらい進歩したかを把握できる形で到達点を定めることだ(これこそがフィードバックの重要な要素だ)。