英語がうまい人は「たった一つのルール」を破らない〈再配信〉写真はイメージです Photo:PIXTA

会話中に、「英語でなんて言うんだっけ…」と慌てて検索したことはありませんか。これは、日本の学校英語で身についてしまう、英語力をダメにする悪癖です。しかし、「たった一つのルール」さえ守れば、英語はたちまち上手になります。これから英語を習得する日本の子どもたちには、特に有効です。今回は「学校では教えてくれない、本物の英語力の身につけ方」について、5000人以上のバイリンガルを育ててきた経験から、解説します。(TLC for Kids代表 船津 徹)
ダイヤモンド・オンラインで2022年3月27日に配信した記事を再配信する。

 日本の学校英語では英単語の意味を日本語で暗記し、文法ルールを日本語で理解し、英文を日本語に翻訳する方法を指導します。これを文法訳読法と言いますが、残念ながら子どもがこの方法で英語を学んでいても「実用的な英語力」を習得できる可能性は極めて低いといえます。

 日英バイリンガルの子どもは日本語と英語を流暢(りゅうちょう)に使い分けることができますが、彼らは頭の中で言葉を翻訳しません。英語を話す時は英語の思考回路、日本語を話す時は日本語の思考回路というように、話し相手や状況に応じて言語回路を切り替えているのです。

 またバイリンガルではないが、努力して高度な英語力(英検1級以上)を身につけることに成功した人の多くも、日常会話レベルにおいては、英語を日本語に翻訳することはありません(専門用語が多いテクニカルな英語を見聞きする時は翻訳することがあります)。

「コンテクストから理解する力」の訓練が必須

 日本の英語教育で見落とされているのが「英語思考」を育てることです。日本語を介在させることなく、英語を英語のまま理解し、英語で考え、英語で表現する。この英語思考を構築することができれば、バイリンガルに近いレベルの高度な英語運用能力を手に入れることができます。

「そんなことは無理だ!」と思いましたか? 実は、無理ではありません。