トランプ再び――。2025年の世界は米国大統領に返り咲いたトランプ氏を軸に回る。日米関係は無論、北朝鮮も参戦の露ウ戦争、シリアのアサド大統領失脚で混迷極まる中東、内憂外患の中国などの行方について、特集『総予測2025』の本稿では、国際情勢の行方を大図解する。(ダイヤモンド編集部 藤田章夫)
トランプ氏の戦争終結宣言で
ロシア・ウクライナ戦争はさらに激化
2024年12月、ウクライナのゼレンスキー大統領は、22年2月にロシアが同国に軍事侵攻して以降、戦場でのウクライナ軍の死者数が約4万3000人に上ると明らかにした。この瞬間もなお、戦争は激しさを増している。トランプ次期米大統領が、「自らの大統領就任までにこの戦争を終わらせる」と宣言しているためだ。
その具体策は明らかでないものの、現在の戦線を暫定的な休戦ラインとする見方が濃厚なため、少しでも自らが有利になるように両国の戦闘が激化しているのだ。
北朝鮮によるロシア軍への海外派兵も明らかとなり、「血で血を洗う激戦が繰り広げられている」と、多くの専門家は口をそろえる。もはや世界中の国々は、トランプ氏の一挙手一投足から片時も目を離せなくなった。
戦後80年をかけて築き上げてきた国際秩序が今、崩壊の危機にある。次ページでは、トランプ大統領誕生によって混迷極める国際情勢のさまを大図解でお届けする。