浮き沈みの激しい半導体業界では、安定的に収益を確保し続けられる事業基盤の整備が不可欠だ。半導体検査装置大手のレーザーテックは、成長を続けながらもポートフォリオの多様化を進めている。特集『総予測2025』の本稿では、昨年47歳という異例の若さで社長に就任した仙洞田哲也氏に、戦略を語ってもらった。(聞き手/ダイヤモンド編集部 今枝翔太郎)
リードタイム短縮に注力
注文は「もらえるだけもらう」
――47歳という異例の若さで社長に就任しました。
スピードを生かしていくことが、与えられた使命であり、特に力を入れているのがリードタイムの短縮です。
受注残が膨らんでいるけれど、受注は抑えない。工期を短縮して、注文はもらえるだけもらいます。
――中期経営計画(2024年7月~30年6月)で、営業利益率35%超を掲げています。24年6月期が38.1%で、今期も達成が見込まれます。営業利益率の目標をもっと高く設定しないのですか。
次ページでは、仙洞田社長が営業利益率の目標設定の真意を語るとともに、ポートフォリオ戦略を明らかにしている。半導体関連装置事業が全社売り上げの8割を占めるレーザーテック。半導体市場の落ち込みに連動して全社業績が急落してしまうリスクはないのだろうか。