「分からないとすぐに聞く算数」
「省エネ回答の国語」の学習癖は要注意!
最後に、各教科ごとのワンポイント・アドバイスをお伝えします。学習内容というより、学習姿勢(癖)の見直しに焦点を当てました。
●算数
分からない問題をすぐに親や先生に質問するという生徒がいます。分からないことをきちんと聞けるというのは素晴らしいことです。しかし、「すぐに」という部分は見直していきたい。
まずは「分からなくても自分で考えてみる」習慣を付ましょう。中学入試では、粘り強く考えられるか、試行錯誤できるか、という部分が入試問題で試されます。小6の模試の後半の問題では、公式を丸暗記していれば解けるような問題は出題されません。質問をすることは悪いことではないですが、一方で、面倒くささの裏返しかもしれません、その習慣から抜け出せないと、ある一定のレベル以上の成績が取れなくなるので要注意です。
●国語
国語は子どもの経験や精神的成長との関わりが大きいので、特に男子は長い目で見る必要がある科目です。それでも6年になって成績を伸ばす子の特徴は、漢字・語句の知識の定着への意識が高いことが挙げられます。
模試では、漢字や語句知識が必ず出題されるので、確実に点数が取れていると成績の乱高下が少なくなります。特に、慣用句やことわざなどをしっかり学習しておかないと、文章に出てきた言葉が理解できずに困ることに。
また、記述問題で、傍線部の前後の言葉を適当に拾って結びつけるような解答で部分点を取っているような子は要注意です。算数同様に、省エネで点数を取れれば良いという姿勢だと、目先の模試の成績は上がるかもしれませんが、今のうちに修正が必要です。
●理科・社会
模擬試験の成績が落ちてくると、国語や算数よりも簡単に点数が取りやすいため、理科や社会の暗記に走りがちではないでしょうか。しかし、付け焼き刃の暗記は長期記憶になりません。また、入試の勝負科目は、配点が高い可能性の大きい「国語・算数」であることが多いので、理科・社会ばかりを一生懸命学習していても入試の最後に行き詰まる可能性が高まります。
理科や社会については、「1日にかける勉強時間は少なく、1週間で触れる回数を増やす」ことを心掛けましょう。また、用語は最初から漢字で暗記するようにするなど、省エネ禁止の方針は同じです。
今回は、新小6を中心に記事を書いていますが、低学年のご家庭でも学習の参考になると思います。新学年のスタートがスムーズにいくことをお祈りいたします。2月のスタートダッシュが第一志望校の合格へと繋がりますように!