親子で話しておくといい
「2つの話題」がある

就職で重視することは?「親世代」と「子ども世代」の決定的な違い谷出正直
採用コンサルタント

たにで・まさなお/奈良県出身。筑波大学大学院体育研究科修了。新卒でエン・ジャパンに入社。新卒採用支援事業に約11年間携わり、独立。企業や大学、学生、採用支援会社、メディアなど新卒採用や就職活動に関わる方(約3300人)と生きたネットワークを構築。企業の採用支援、学生の就職支援、大学でキャリアの授業やガイダンス、学生の保護者向けの講演、各メディアへ寄稿やコラムの連載、現場情報の発信などを行う。

 代わりに親子で最初に話しておくといい話題がある。採用コンサルタントの谷出正直氏は「『どんな人と働きたいか』、『社会人と学生の違いは何か』を親から子に話すことが効果的」と言う。

 学生たちは、そもそも社会人とは何かがあまり分かっておらず、過去に経験した受験の延長と捉える人もいる。就活の参考書を真似してエントリーシートを書いたり、面接での振る舞い方などのテクニックばかりを意識したりして「正解」を求めがちだ。

 しかし就活は、試験のように点数を取れば合格するものではない。個人と会社の相性で内定が決まるものであり、どの学生・会社にも当てはまるセオリーは存在しない。

 親子の会話の糸口が見つかったところで、キャリアの話をするのもよいだろう。「どの会社に入るか=就活と、生き方を考える=キャリアは別物であると知っておくことは一生の役に立つ」と谷出氏。

 さらに、早い段階で「好きなこと、やりたいことを仕事にしても、向いていることを仕事にしてもいいと知っておくことが重要」とも言う。これを知らないと、就活を受験科目のように捉えてしまい、学んでいる領域からしか将来を選べないと思い込んでしまう。

 Q3では「就職してほしい/したい業種・企業」の有無、Q4ではその具体的な業種を尋ねた。親世代の回答は官公庁・公共団体・公益法人が最多で、安定した仕事への期待がうかがえる。子世代は金融・証券・保険が最多だった(下表参照)。

就職で重視することは?「親世代」と「子ども世代」の決定的な違い
就職で重視することは?「親世代」と「子ども世代」の決定的な違い