男子校最後の入試「日本学園」が大人気に

 Dランクの男子校はいずれも2024年に300人台が受験しており、程よく分散している。26年から共学化して「明治大学付属世田谷」に校名も変更する日本学園にとって、25年は男子校として最後の入試となる。明治大学への内部推薦枠が25年入学生にも適用されるため、“お得な入試”として受験生が殺到しそうな気配がうかがえる。[1回]は70人の募集人員に対して、24年は306人が受験、3.03倍(23年4.67倍、 22年1.65倍)と前年の反動で緩和した。10月の8割増からやや落ち着いて、12月は7割増とはいえ、単純に考えれば、25年は5倍乗せもありうる。

 次に、前年並みとなりそうな2校を見てみよう。1割増が続いてきた成城[1回]は、24年に368人が受けて2.79倍(23年2.7倍、22年2.68倍)と年々ハードルが少しずつ上がっているが、12月は微減に転じており、25年は23年実績並みになりそうだ。346 人が受けて2.16倍(23年1.65倍、22年2.9倍)の鎌倉学園[一次]は毎月の上下動が激しかったが、25年は24年並みを維持することになるだろう。

 Cランクから12月にDランクとなった巣鴨[I期]は1割半減で、24年309人・2.94倍から23年2.87倍や22年2.77倍に向けて、25年は緩和しそうである。24年に368人が受けて3.47倍(23年 2.76倍、22年2.64倍)の高輪[A日程]は、この高倍率を前に12月は1割半減となっており、25年はいささか緩和しそうだ。

 共学校では、24年240人・3.16倍(23年2.58倍、22年3.05倍)の明治大学付属八王子[A方式1回]が10月の前年並みから1割増、12月には2割弱増と人気が上昇、25年は3倍台半ばに迫る勢いを見せている。12月に微増まで回復したのが桐蔭学園中等教育学校[1回午前]で、116人・3.14倍(23年2.9倍)と、25年にはいささか高まりそうな情勢にある。

 成蹊[一般1回]は、24年に138人が受けて2.34倍(23年2.11倍、22年2.79倍)と倍率変動が激しい。志望者数は10月の2割減から1割減、前年並みと戻した。成城学園[一般1回]も、165人が受けて2.84倍(23年3.26倍、22年2.62倍)と倍率変動が激しい。10月の3割増の勢いが12月には1割増となっており、25年は3倍をうかがう展開となりそうだ。169人が受けて2.35倍(23年2.91倍、22年2.55倍)となった山手学院[A日程]も、成城学園と同様に23年に倍率が跳ね上がっているが、10月の3割半増から12月の1割増と落ち着き、25年は2倍台半ばとなりそうだ。

 12月の志望者数が100人に届かないものの、24年受験者数が100人以上の入試回を見ておこう。元男子校の安田学園[1回]は、4科と適性の試験区分がある。24年に382人が受けて2.96倍(23年2.34倍、22年2.74倍)となったが、志望者数は2割増から3割半増と好調だったものの、12月には微減となった。25年には3倍に乗せるか微妙となっている。元女子校の青稜[1回A]は、24年に116人が受けて2.97倍(23年3.67倍、22年4.35倍)と緩和傾向が続く。10月の4割弱減から2割減、12月はほぼ前年並みと急速に回復しており、25年も3倍にやや届かない情勢となりそうだ。