(2)受験チャート(併願作戦)を事前に綿密に組み立てておく
中学入試は高校入試や大学入試と違い、複雑な受験パターンが考えられます。午前・午後入試や即日の発表を生かすことで、「合格校なし」を回避する作戦を立てられます。
「1日目の午前の学校に合格したら、次はこの学校を受ける。もし残念な結果だとしたら、この日は合格をとりやすい学校を受けて体制を立て直す」などです。
ここで大事なのは、「事前に決めておき、当日はその決まりを守る」ということ。入試が始まったら、不安になったり感情が昂ったりとジェットコースターのような精神状態になるため、正しい判断はできないと思っておいた方が良いでしょう。家族間の価値観の違いもあり、瞬時にその場で全員が納得できるような選択をするのは至難の技です。
また、思わぬ結果から子どもが寝た後に親が塾に相談し、今まで考えてもいなかった学校に翌朝の受験で子どもを連れていくというケースがあります。これについては、受験校が少なくなる後半戦では選択肢が大幅に減るため、絶対に避けねばなりません。偏差値的には余裕のある学校であっても、対策をしていない場合は子どもの精神的なダメージも合わせて更なる悲劇を生む可能性もあります。
他にも、連続して受験をするとどうしても体力的に厳しくなることも。受験前日までに計画的に休みを取らせていくことが重要ですが、そう言っていられない状況になることもあるでしょう。例えば、2月5日までの期間で受験チャートを組んだ場合、思い切って「休養日」を作るという作戦をとることも考えていきましょう。
複数回受けることで優遇措置のある学校の受験回避はなかなか難しいですが、休養と同時に気持ちの切り替えができて、結果上手くいくケースは少なくありません。