ということで、2月4日以降の入試に関しては、偏差値表を当てにせず、チャレンジしてみてはいかがでしょうか? どの大手塾の偏差値表も前年の受験結果をもとに作成されています。そして、前年と全く同じような受験が今年も行われるわけではありません。
蛇足ですが、中学入試は学校側も手続き状況(歩留りという言葉もあります)が読みにくい入試です。よって、繰り上げ合格の可能性は、公立中高一貫校の発表日あたりまでは残ります。学校説明会などで、昨年の繰り上げは何人でしたと丁寧に説明してくれる学校もあります。
注意しておいて損はないのは、合格を得られなかった学校の悪口を親が絶対に言わないことです。以前の教え子の中で、「受験してみたら先生の様子はちゃんとしてなかったし、校長もなんか偉そうだった。落ちてよかったね」などと、子どもの気持ちを支えるために伝えてしまった方がいらっしゃいました。その後、その学校から繰り上げ合格の連絡を受けた時にかなり気まずい思いをされたということです。
受験する学校に対するリスペクトは忘れずにいたいもの。我が子を不合格にした学校を憎いと思う気持ちも理解できなくはないですが、受験生活に“憧れ”の気持ちを添えて支えてくれた学校でもあります。
(5)「必要な情報」と「必要ない情報」を取捨選択することでやる事を明確にする
私は、できれば複数の学校の合格を取らせたいと思って受験指導を行っています。第一志望に早い段階ですんなりと合格した場合はその限りではありませんが、志望校の合格を得られたとしても、「1校しか合格しなかったからその学校に通う」のではなく、「いくつかの学校から選択できた」ということはその先の6年間にかかる勲章になります。
受験期間中に成功に近づくためには「必要がない情報」と「必要な情報」を分けて考えましょう。
必要がないのは「友達がどこに受かったのか、ダメだったのか?」という塾友の合否情報です。入試が始まってから直前対策のために通塾した際にどうしても自然と知ってしまった場合、それは仕方がありません。親としては子どもにとりあえず、「おめでとうと言いなさいね」等と伝えておけば大丈夫です。
困るのは、ご丁寧にラインなどで「合格したよ」と報告してくるママ友・パパ友との距離感の保ち方です。