「本当に彼は仕事ができない。どうしようもない」といいたくなったら、「なぜ彼は、まだあの仕事ができないんだろう」と言い換えてみましょう。
「また彼女は勝手な行動をしている。自分勝手な人だ」といいたくなったら、「なぜ彼女は、指示通りに動かないんだろう」と言い換えてみましょう。

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こうスイッチを切り替えることで、自分の中にある不機嫌な感情、イライラが減り、自問自答の問いかけに脳が答えようとします。そうするとどう自分が行動すればいいかというモードに変われます。
このモードチェンジができるだけで、あなたは課題に追われる存在から、課題を解決するために主体的に行動する存在に変わることができます。あなたの中の働き者、好奇心旺盛な人格が活性化していきます。
騙されたと思ってぜひモードチェンジにチャレンジしてみてください。
部下の「育つ力」を育てるために
まずは「キャリアの目的」を設定する
「まだできていないメンバー」を「できるメンバー」に変えていくには、メンバーの根本的なスイッチを切り替えることが大切です。
メンバーのスキルマップをつくって、何ができて何ができないかを見える化して埋めていこうとする組織も多くありますが、なかなかうまくいきません。これはそのスキル差が生まれる土台となる「育つ力」を捉えていないからです。
「育つ力」を育てれば、その先のスキルは自然と身につけることができます。そこを整えないまま、単発での育成を繰り返していたらいつまで経ってもマネジャーは楽になれません。
「育つ力」を育てるにはまず、「キャリアの目的」をメンバーと一緒につくることです。
目標面談などではキャリアのビジョンや2、3年後の具体的な目標、それをブレイクダウンした今年の目標を持つことを求めますが、目標の前にまず、「キャリアの目的」を設定していくのです。