受けやすくて受かりやすい中位校

 ここからは、志望者数合計も受験者数も100人に満たないFランクの入試回(2024年受験者数・実倍率)となる。文化学園大学杉並は、58人が受けて2.64倍(23年2.21倍、22年4.14倍)の[4回]が、志望者数9割増の大人気で、25年は4倍に迫りそうだ。もう一つ、11人が受けて2.75倍(22年3倍)のHランク[英語特別〈2〉]もあり、こちらは前年並みとなるだろう。

 女子聖学院[3回](51人・2.04倍)は志望者数が1割半減で、25年は2倍割れに。文教大学付属[4回](46人・3.83倍)は23年3.11倍から上昇傾向で、志望者数も1割半増えており、25年は4倍に乗せるかもしれない。武蔵野大学[4回](43人・1.48倍)は安定していたが、志望者数が4割も増えており、25年は1倍台後半を目指すことになる。麹町学園女子[2月2日午後特待](42人・1.75倍)は前年並みとなりそうだ。

 日本工業大学駒場[4回](37人・4.63倍)は1割半志望者数が増えており、25年は23年4.88倍に戻しそうだ。八雲学園[3回](31人・1.19倍)は1割弱増で、25年は22年1.33倍に迫る。聖園女学院[セレクト1科](29人・1.71倍)は2割増で、25年は23年1.87倍が見えている。自修館中等教育学校[B2](23人・1.77倍)は微増で、25年もほぼ前年並みだろう。

 文京学院大学女子[ポテンシャル〈2〉(文京方式)](22人・1.47倍)は微増で、25年は1倍台半ばに止まりそうだ。もう一つ、Hランクの[探究プレゼン]は2人受験で1人合格という状況だったので、予想は控えたい。鶴見大学附属[難関進学クラス2次](19人・1.73倍)は1割弱増で、25年は少し受験生が増えそうだ。聖徳学園[2月2日PM](11人・2.75倍)は23年1.5倍から大きく上げている。少ないながらも志望者数は5割増で、25年は3倍に乗せそうだ。

 品川翔英[4回得意選択2科型+算英1科型](10人・1倍)は25年も同様だろう。サレジアン国際学園[4回]は、[本科](9人・1倍)と[Standard](12人・1.71倍)がある。後者は2割増となっているため、25年に2倍に乗せるかもしれない。25年から中学校でも女子生徒を受け入れる明法[2回午後]を何人が受けるかは、志望者数からは読み取れない。

 Gランクで志望者数合計が100人を超えているのは、68人が受けて1.1倍(23年1.21倍、22年1.27倍)の桐朋女子[B]のみだが、志望者数は2割弱減っており、25年はとても受けやすくて受かりやすい入試回となりそうだ。

 受験者数が50人以上の入試回(24年受験者数・実倍率)を見ていこう。京華女子[2回2科・4科型](84人・3.11倍)は23年5.56倍から緩和したものの、志望者数は4割半減と減少しており、25年は3倍を割りそうだ。トキワ松学園[3回](53人・1.2倍)は志望者数が3割増えているものの、25年も受けやすくて受かりやすい入試回だろう。日本大学豊山女子には2つの入試区分がある。[2科〈2〉](49人・1.14倍)は2割弱増えており、25年は22年1.27倍を目指しそうだ。[プレゼン(課題発見)型](7人・1倍)は増加基調だが、予想は控えたい。

 25年に人気化しそうな入試回はどうか。相模女子大学[教科型3回](48人・3.43倍)は2割志望者数が増しており、25年は3倍台後半に向かいそうだ。関東学院六浦[B-2日程](39人・2.79倍)は23年2倍からハードルを上げていたが、志望者数は減少傾向で、25年はいささか緩和しそうである。もう一つ、[英語型](9人・1.5倍)は予想が難しい。

 東京成徳大学[2回特待選抜](36人・1.33倍)の志望者数は6割弱増で、25年は1倍台半ばを目指すことになる。明星学園[C](32人・2.46倍)は6割強増、捜真女学校[B](31人・1.48倍)は5割弱増といずれも好調で、25年は3倍と2倍にそれぞれ迫っていく様相である。