【中学受験】「すべり止めだし、入学後はトップクラスでしょ!」過信した親子を待ち受ける「想定外の事態」写真はイメージです Photo:PIXTA 

10年、20年先の社会の変化を見据えて、子どもの教育を考え始める親が増えている。幼児から高校生まで教える人気学習塾「VAMOS」の富永雄輔代表が、教育の新潮流から、子供の学力の伸ばし方のヒントなどを解説する。連載第10回では、中学入試が終わったあと、中学入学までをどう過ごせばよいかを富永氏に語ってもらった。その前編をお届けする。(進学塾VAMOS代表 富永雄輔、構成/ライター 奥田由意)

中学入試を終えたら
結果に一喜一憂しない

 中学入試が終わりました。結果がどうであれ、当然ながら入試が終わったからといって、これでゴールではありません。春休みは短いのであっという間、すぐに中学生活が始まります。

 第一志望の学校に進む子の保護者も、第一志望ではない学校に進む子の保護者も、それぞれに不安があると思います。中学の勉強は小学校での勉強とは全く違う世界です。みんな平等に一からのスタートになります。いくら上位校に入学したからといって、それだけで安心というわけにはいきません。逆に言えば希望どおりの学校に合格しなかったからといって、悲観する必要は全くありません。今回は大学入試を見据えた入試後の保護者の心構えをお伝えします。

 入試の結果、第一志望の中学に合格した人もそうでなかった人もいるでしょう。第一志望校に合格した場合、「果たしてみんなに付いていけるだろうか」という不安があるかもしれません。いや、もっと言うと、思いがけずそれまでの実力以上の偏差値の学校に受かってしまったというケースもあるでしょう。

 一方で、志望校に届かなかった場合、「あと数点」だったのにという悔しさや、最後にもう少し追い込んでおけば……などと後悔の念を抱えているかもしれません。