初めての確定申告、所得税をカードで支払おうとしたが……
副業を始めて2年目、収入がぐっと増え、これでやっと貯蓄できると期待したところで税金の壁に直面します。知人から「副業収入が20万円を超えると確定申告が必要。申告していないのがバレると、延滞税が課されてもっと高くなるよ」と聞き、不安になったKさんは確定申告を行うことにしました。
結果として所得税1万5000円の納付が必要となりました。会社員として給与から自動的に税金が引かれる立場だったKさんにとって、自身で納税する経験は初めてでした。確定申告をすると、3月31日までに不足する税を納めなくてはいけません。家計からの支出は大変だし、惜しいと感じたKさんは、「ポイント還元もあるから」とクレジットカードでの納付を選択します。
さらに、職場に副業での収入を知られるのが嫌で、住民税も自分で支払う普通徴収に切り替えました。4回分割可能な納付書が届きましたが、約3万円だったので一括でカード払いを選択しました。納税は済ませたものの家計は相変わらずギリギリの状態が続いたので、クレジットカードの支払いのため、さらに副業を頑張りました。
カードで税金を納付し、ポイントをもらって「事なきを得る」ことを覚えたKさんは、生活費が不足したときもカードで補うようになっていきます。金額が大きくなったときは、「リボルビング払い」に切り替えておくと毎月の支払額を一定にできるので、これも活用するようになりました。後で支払いの負担が増えることは理解していましたが、支払いのコントロールがしやすくて良いものだと思い、生活費の不足を埋めたり、その翌年の税金にも使い……という状況でした。
問題が起きたのは、直近の確定申告で納税しようとしたときです。副業が好調で、副業収入が100万円を超えていたので、所得税5万円、住民税10万円という過去最高額を納付しようとして、既にカードの利用限度額に達していることが判明。特に「住民税の10万円がカードで払えなかったら生活が立ち行かなくなる」と焦ってしまったのです。