17業界670社 東大京大就職者数ランキング#5Photo:PIXTA

企業の人気や“実力”を表す格好のバロメーターとなるのが、“トップエリート集団”である東京大学と京都大学の就職者数だ。そこで今回、東大と京大の2024年3月卒業・修了の就職者数を徹底的に集計し、全17業界670社に及ぶ大規模な「東大・京大就職者数」の企業ランキングを作成した。特集『17業界670社 東大・京大就職者数ランキング』(全17回)の#5では、財務省や経済産業省といった省庁など全30組織のランキングを紹介する。(ダイヤモンド編集部 山本 輝)

エリートの「官僚離れ」が進む中
東大・京大生の就職者が多い省庁は?

 東京大学と京都大学の卒業生を数多く採用しているのはどの企業か――。

 日本を代表するトップエリート集団である東大・京大生の就職者数は、企業の勢いや採用力といった“実力”を表す分かりやすいバロメーターだ。トレンドに敏感な学生動向を反映するだけでなく、単なる就職者数ランキングだけでは見えてこない、トップエリートが集う“知られざる”名門企業の存在も浮き彫りとなる。

 そこで今回、「東京大学新聞」と「京都大学新聞」に掲載されたデータを基に、2024年3月卒業・修了の就職者数を1人単位で徹底的に集計。上場企業以外の非上場企業はもちろん、官公庁、研究機関なども網羅した全17業界670社に及ぶ大規模な「東大・京大就職者数」の企業ランキングを作成した。上位企業だけ抜粋したランキングでは知ることができない少人数採用の企業も一覧で公開するほか、東大生に比べてあまりフィーチャーされることの多くない京大生の細かな就職動向について紹介していこう。

 今回は、財務省や経済産業省など中央省庁のほか、その関連組織である独立行政法人、国会、裁判所といった官公庁など全30組織のランキングを紹介する。

「東大から官僚へ」というキャリアは、これまで典型的なエリートコースだった。しかし、昨今、東大生の「官僚離れ」が進んでいることがしきりに叫ばれている。

 実際、24年春の国家公務員採用(総合職)では、1953人の合格者のうち東大生は189人。これは過去最少で、全体の10%を割り込んだ。官僚の長時間労働の実態が敬遠されているほか、コンサルティング会社や商社など年収が高くスキルを成長させやすい業界の人気が高まっていることが背景にある。

 そうした逆風が吹く中でも、東大・京大生の就職者数をしっかりと“稼げている”組織はどこなのか。

 早速、次のページでその詳細を見ていこう。