17業界670社 東大・京大就職者数ランキング#14Photo:PIXTA

企業の人気や“実力”を表す格好のバロメーターとなるのが、“トップエリート集団”である東京大学と京都大学の就職者数だ。そこで今回、東大と京大の2024年3月卒業・修了の就職者数を徹底的に集計し、全17業界670社に及ぶ大規模な「東大・京大就職者数」の企業ランキングを作成した。特集『17業界670社 東大・京大就職者数ランキング』(全17回)の#14では、商社と小売業界21社のランキングを見ていこう。(ダイヤモンド編集部 山本 輝)

東大・京大生の就職者数が多い
商社・小売企業21社のランキング

 東京大学と京都大学の卒業生を数多く採用しているのはどの企業か――。

 日本を代表するトップエリート集団である東大・京大生の就職者数は、企業の勢いや採用力といった“実力”を表す分かりやすいバロメーターだ。トレンドに敏感な学生動向を反映するだけでなく、単なる就職者数ランキングだけでは見えてこない、トップエリートが集う“知られざる”名門企業の存在も浮き彫りとなる。

 そこで今回、「東京大学新聞」と「京都大学新聞」に掲載されたデータを基に、2024年3月卒業・修了の就職者数を1人単位で徹底的に集計。上場企業以外の非上場企業はもちろん、官公庁、研究機関なども網羅した全17業界670社に及ぶ大規模な「東大・京大就職者数」の企業ランキングを作成した。上位企業だけ抜粋したランキングでは知ることができない少人数採用の企業も一覧で公開するほか、東大生に比べてあまりフィーチャーされることの多くない京大生の細かな就職動向について紹介していこう。

 今回は、商社・小売業界21社のランキングを紹介していく。

 ここ数年、特にトップ層の学生の就職先として人気の最上位に挙がるのが大手総合商社だ。破格の高年収に加え、海外勤務や事業運営に携わるチャンスなど、キャリア形成の上でも何かとプラスになることが学生から支持を得ている。

 その人気は、同じくエリート学生から支持されるコンサルティング業界と比肩する。むしろ、コンサル業界が大量採用を進めていることもあって、「よりキャリアへの感度が高く、身に付けたいスキルなどが明確な学生ほど、コンサルより商社を志望している印象だ」と、新卒採用の動向に詳しいワンキャリアの小林直樹コンサルティングセールス事業部キャリアアドバイザーは解説する。

 キャリア感度のひときわ高い層の志望先が、コンサルから徐々にシフトしており、商社がその受け皿になっている。より“濃い”人材が商社に集結している可能性もあるのだ。

 では、その中でも特に東大・京大生の就職者数が多いのはどの企業なのか。

 三菱商事、三井物産、伊藤忠商事、住友商事、丸紅といった総合商社に加え、小売りの代表企業であるファーストリテイリングやニトリといった企業の詳細を見ていこう。