
企業の人気や“実力”を表す格好のバロメーターとなるのが、“トップエリート集団”である東京大学と京都大学の就職者数だ。そこで今回、東大と京大の2024年3月卒業・修了の就職者数を徹底的に集計し、全17業界670社に及ぶ大規模な「東大・京大就職者数」の企業ランキングを作成した。特集『17業界670社 東大・京大就職者数ランキング』(全17回)の#12では、銀行、保険、証券など金融業界53社のランキングを紹介する。(ダイヤモンド編集部 山本 輝)
東大・京大生が多数就職するのは?
金融業界53社のランキング
東京大学と京都大学の卒業生を数多く採用しているのはどの企業か――。
日本を代表するトップエリート集団である東大・京大生の就職者数は、企業の勢いや採用力といった“実力”を表す分かりやすいバロメーターだ。トレンドに敏感な学生動向を反映するだけでなく、単なる就職者数ランキングだけでは見えてこない、トップエリートが集う“知られざる”名門企業の存在も浮き彫りとなる。
そこで今回、「東京大学新聞」と「京都大学新聞」に掲載されたデータを基に、2024年3月卒業・修了の就職者数を1人単位で徹底的に集計。上場企業以外の非上場企業はもちろん、官公庁、研究機関なども網羅した全17業界670社に及ぶ大規模な「東大・京大就職者数」の企業ランキングを作成した。上位企業だけ抜粋したランキングでは知ることができない少人数採用の企業も一覧で公開するほか、東大生に比べてあまりフィーチャーされることの多くない京大生の細かな就職動向について紹介していこう。
今回は、銀行、保険、証券など金融業界53社のランキングをお届けする。
“就職人気業界”の代表が銀行から商社・コンサルなどに取って代わられて久しい。東京大学新聞によると、東大の学部卒業者の就職先企業ランキングでは、11~14年度まで三菱東京UFJ銀行(現三菱UFJ銀行)が4年連続で首位を獲得。それ以外にも、15年度は三井住友銀行が、08年度はみずほフィナンシャルグループ(FG)が1位になるなど、3メガはいずれもランキング上位の常連だった。
だが、24年度の学部卒業者を見ると、3メガで最も高い三井住友銀行で9位、みずほ銀行が18位、三菱UFJ銀行は何とランク外というありさまだ。かつてのランキングと比較すると栄枯盛衰は明らかだ。
それでも、金融業界は高学歴の東大・京大生からいまだに根強い人気があることも確かだ。3メガだけでなく、年収水準の高い外資系金融会社など、“トップエリートならでは”の選択肢も多い。
では、金融業界全53社で東大・京大生の就職者数が多いのはどの企業なのか。早速次ページで、その全貌を見ていこう。