どんなに仕事で成果を出しても、周りから「評価」されなければ無意味である……あなたも、自分より能力が低い人がなぜか上司から高く評価されていて、イラッとした経験があるはず。ではこのような「なぜか評価される人」の“戦略”を、あなたは知っているだろうか。新刊『雑用は上司の隣でやりなさい』は「周りに実力を“評価させる”戦略」を初めて言語化した歴史的な一冊だ。職場で「実力を適切にアピールする「見せ方」の技術」をまとめた本書は、発売直後から賛否両論を巻き起こし、「こんな本が30年前に欲しかった」「人間の深層心理を突いている」「上司サイドにも対策が必要」などと話題沸騰中である。今回はその中から「出世する人の特徴」についてお伝えする。

「だからダメなんだよ…」職場にいる「メールの返信が遅い人」は出世しない。現代ならではの深すぎる理由Photo: Adobe Stock

リモートワーク中にレスポンスが遅い人は出世しない

あなたの職場はリモートワークを導入しているでしょうか。最近の大企業はどこもリモートワークと出社を併用しているように感じます。僕が勤めるメガバンクでもリモートワーク制度を導入しています。就職活動や転職サイトにもしっかりとリモートワーク制度ありと記載をしています。

しかし、実はこの「リモートワーク」には思わぬ落とし穴が潜んでいることに気づいているでしょうか。実はリモートワークの場合には、「できるだけ即レス」を心がけることが出社している時より重要になっているのです。今回はその理由を紹介しましょう。

リモートワークは「サボり」を疑われやすい

もしあなたがリモートワークの経験をしたことがあるのであれば分かると思いますが、リモートワーク中は出社と比べてどうしても誘惑が多いです。スマホを仕事中にいじっても誰かに見られるわけでもないですし、少し長めの休憩を取っても気付かれません。

つまり、まず大前提として上司は「性悪説」に基づいて部下を見ています。つまり、リモートワーク中=「サボり中ではないか」という仮説のもと、部下と接していると言うことです。例えば、あなたが成果物を出すのがいつもより1時間遅れただけで、上司はあなたがサボっていたと認識してしまいます。同様に、メールへのレスポンスが30分なかっただけでもその間サボっていたのではないかと邪推されているのです。

「即レス」=「サボっていない」のメッセージ

このような状態で上司からリモートワーク中にサボってないと認識されるためにはどうしたらいいでしょうか。それは、最速でレスポンスすることです。

どんなに別の業務に集中していたとしても、上司からのメールには恐るべきスピードで返信をします。これだけで、リモートワーク中もサボっていないと示すことができるのです。

小手先のテクニックに思えるかもしれませんが、こうした「見せ方」を意識するとしないとでは最終的には大きな差がつきます。だからこそ、リモートワークではできるだけ即レスをすることを心がけるようにしましょう。

(本記事は『雑用は上司の隣でやりなさい』に関する書き下ろし原稿です)