コンサル大解剖Photo:CatLane/gettyimages

数年前にバブルの様相を呈していたコンサルティング業界。引き続きコンサル需要は根強いものの、コンサルファームによって勢いは異なる。では、各ファームの足元のコンサル人員数とは。長期連載『コンサル大解剖』の本稿では、国内総合系とシンクタンク系の計12社の最新の人員数を公開する。直近で5000人の大台を突破し、ビッグ4超えを果たしたベイカレントの動向のほか、「ベイカレクローン」と呼ばれるファームの躍進ぶりも明らかにする。(ダイヤモンド編集部 名古屋和希、山本輝)

ベイカレントがストップ高
ベイカレクローンも急台頭

 1月15日の東京株式市場でベイカレントの株価は、制限値幅の上限(ストップ高水準)である700円高(14.0%)の5684円で引けた。前日に2025年2月期第3四半期決算を公表。市場予想とほぼ同じ水準で着地し、計画通りに増収増益を確保したことが好感された。その後、2月中旬に株価は一時7000円を上回った。

 同社はビッグ4など総合系ファームと異なる強みを生かし、爆速成長を遂げてきた。原動力が、コンサルタントを中心とした人員体制の急速な拡大だ。15年2月期末に919人だった従業員数は、24年2月末には3837人にまで増えた。今期も積極採用を続け、直近の2025年2月期第3四半期末は4669人だった。

 国内総合系で圧倒的な成長を示してきたベイカレントに加え、ここにきて新興勢力も台頭している。代表がライズ・コンサルティング・グループ、Dirbato、ノースサンドといったベイカレントモデルを採用し、「ベイカレクローン」とも呼ばれる総合系ファームだ。ライズは23年秋に東京証券取引所グロース市場に上場するなど知名度も上がっている。

 では、最新の各ファームの人員状況とは。次ページでは、ダイヤモンド編集部が独自に集計した、23年春から直近までの国内総合系とシンクタンク系のファームの人員数の推移を明らかにする。対象は、アビームコンサルティングや野村総合研究所、シグマクシス、クニエ、船井総合研究所のほか、ベイカレントやベイカレクローンなどの計12社。

 前回記事『アクセンチュアが2万5000人を突破!「外資戦略系・総合系大手コンサル12社」の国内人員数を公開、大幅減の2社とは?【2024年12月最新版】』で触れたように、外資戦略系やビッグ4で明暗が分かれる一方、実は国内の総合系大手は堅調に人員を拡大している。

 加えて、直近で5000人の大台を突破した新興勢の筆頭格であるベイカレントやベイカレクローンの躍進ぶりも数字からは浮かび上がる。わずか1年半強で、人員数を2倍以上に拡大したファームとは。