コンサル大解剖Photo:Victor Plop/500px/gettyimages

数年前にバブルの様相を呈していたコンサルティング業界。引き続きコンサル需要は根強いものの、コンサルファームによって業績の明暗は分かれつつある。では各ファームのコンサル人員数の足元の動向とは。長期連載『コンサル大解剖』の本稿では、外資戦略系に加え、アクセンチュアやビッグ4などの総合系の12ファームの最新の人員数を公開する。アクセンチュアが2万5000人を突破するなど快進撃を続けるが、約1年半前と比べて人員数が大きく減り、苦境がにじむファームもあった。(ダイヤモンド編集部 名古屋和希、山本 輝)

PwCは「毎年1000人以上採用」継続
「アクセンチュア+ビッグ4」は4万人超

「基本的に毎年1000人以上は採用しており、これは続けていく」。昨年7月にビッグ4のPwCコンサルティングの新CEOに就いた安井正樹氏は、昨年末のダイヤモンド編集部のインタビューに対し、今後の採用方針を明らかにした。

 PwCは年2桁%で成長を続け、売上高は1000億円を突破した。インタビューの中で、安井氏は人員数が5000人を超えたことを明かし、「(人員数の)極端な増減は考えていない」と強調している(『PwCコンサルが「年間1000人採用」継続!新トップが明かす脱・人月ビジネスの鍵は“成果報酬とプロダクト”』参照)。

 グローバルではコンサル業界は相次ぐリストラで冬の時代を迎えているが、日本国内ではコンサル需要は引き続き根強い。市場の成長を取り込むべく、PwCに限らず、積極採用を継続するファームは少なくない。

 特に、PwCを含む総合系大手の人員数の増加は顕著だ。ダイヤモンド編集部が独自に集計した総合系大手のアクセンチュアとビッグ4の合計の人員数は、2023年3月時点で3万9190人だったが、昨年12月には2500人増の4万1690人となり、4万人を超えた。

 ただし、各ファームの人員数を見ていくと二極化のような状況も浮かび上がる。実際、ビッグ4のデロイト トーマツ コンサルティングでは、大量採用を続けてきたものの、業績に急ブレーキがかかり、一時期深刻な「人余り」の状況に陥った(『【スクープ】デロイトが内部崩壊!“予算未達ドミノ”で大幅下方修正、「禁じ手」人員削減リストラ計画の全容』参照)。

 では、最新の各ファームの人員数とは。次ページでは、ダイヤモンド編集部が集計した、23年春から直近の24年12月までの外資戦略系と総合系大手の人員数の推移を明らかにする。対象は、マッキンゼー・アンド・カンパニー、ボストンコンサルティンググループ(BCG)、ベイン・アンド・カンパニーなど外資戦略系や、アクセンチュアやビッグ4などの計12社。

 アクセンチュアが2万5000人を突破する一方で、約1年半前と比べて人員数が減り、苦境がにじむファームもあった。中でも、大幅に落ち込みんだ2社とは。