株で資産1億円以上を達成した“億り人”たちは、一体どんなやり方で夢を叶えたのだろうか。人それぞれ異なるが、今回は「割安株」を狙って億り人になったなべさん、「連続増配株」で資産を増やしたりろんかぶおさんの2人の手法を公開!(取材・文:ダイヤモンド・ザイ編集部 イラスト:スージー甘金)

「ダイヤモンド・ザイ」2025年5月号の「勝ち組8人に聞いた! 株で【1億円】をつくるワザ」を基に再編集。データはすべて雑誌掲載時のもの。

【億り人FILE(1)】割安株への投資で年率20%成長を実現!
元本を17年で10倍に増やし、いまや資産は3億円に!

 最初に紹介する億り人は、40代の兼業投資家・なべさん。すでに資産3億円を達成しているが、今なお会社員として働いている。なべさんが株式投資を検討し始めたのは、社会人4年目になって、ある程度貯蓄ができたとき。

「当時、ベンジャミン・グレアムの『賢明なる投資家』など、バリュー投資家の書籍を何冊も読んで勉強しました。バリュー投資家は、いずれも資産を年率20~30%成長させて増やしており、この手法なら自分も資産が増やせると思いました」

 そこでまず、なべさんは資産計画表を作成。「年間250万円ずつ投資して、年率20%で成長させれば、10年ちょっとで1億円になる。40歳のときには、1億円ができているイメージがつきました」

 実際の資産推移は、下図のとおり。最初の10年間は全力で入金しつつ運用を続け、10年で資産1億円に到達することができた。その後、入金をストップしても資産は増え続けた。

 急ピッチで資産を増やせたのは、バリュー株(割安株)投資がバッチリはまったから。なべさんによると、バリュー株には2種類ある。会社の資産価値に対して株価が割安な「資産バリュー株」と、利益に対して株価が割安な「収益バリュー株」だ。このうち、なべさんが得意とするのは収益バリュー株への投資だという。

 なべさんが狙う収益バリュー株は、PER(株価収益率)5~6倍の激安銘柄。ヤフーファイナンスや株探などのサイトで低PERランキングをチェックすると、PER5~6倍台の株が300銘柄くらい出てくる。

 ただし、「PER5~6倍の株にはダメな銘柄が多い。一過性の利益で今期だけが黒字など、危なっかしい会社が散見されます。300銘柄のうち、掘り出し物は10銘柄くらいしかありません」。そのため、なべさんはさまざまな条件を足して投資対象を絞り込んでいる。投資初期は「利益が3年間安定」「PBR1倍以下」「配当利回りが高い」などを条件としていた。「この条件で複数銘柄に分散投資するだけでもOK。指数を上回るリターンは出せます」

 2008年のリーマンショックでは、一時的に資産が減った。しかし、新たな資金の投入をやめずに株式投資を続けたところ、後に株価は3~4倍に増加。「バリュー株投資なら失敗しない。このやり方で大丈夫だと確信しました」

 さらに、途中で投資手法を進化させてROE(自己資本利益率)や増配傾向もチェックするようになると、運用成績がますます向上したという。

 なべさんが得意なのは、業種でいうと鉄鋼、機械、化学などの地味めの中小型株。PER5~6倍で買い、株価が上がって12倍くらいになったところで利益確定する。常に40銘柄くらい保有し、PERが割高になるか、ほかにもっと魅力的な銘柄が見つかれば入れ替える。直近4年間は絶好調で、年率平均28%の成績。すでに資産は3億円に到達しているが、まだまだ加速度的に増えていきそうだ。