海外ドラマだからこそ学べる
「複数人物の掛け合い」
精聴しながらのシャドーイングだと、細部に意識がいきすぎて、英語の処理能力が上がりづらいし、話の全体像を把握しにくくなります。
何よりも海外ドラマを楽しむことができなくなってしまい、挫折につながるので、むしろ精聴から離れたほうがいいと思います。
時々「海外ドラマを使った勉強法をステップ化して紹介してください」とお願いされることがあります。
その気持ちも理解できるのですが、あえて厳格なステップに沿わないほうが続けやすい面もあると思い、あえて細かいステップは作っていません。
代わりに、海外ドラマ(『フレンズ』)で多聴するときの心構え、見る上でのポイントを挙げるので参考にしてください。
図3-20に上げたなかで、「登場人物6人の掛け合いを聞いて真似て観察する」は特に大切です。
「こういうシチュエーションでは、こう言うのか、それに対してこう返すのか……」など、会話のパターンを客観的に観察して吸収しておくと、自分がいざ街で英語を話すときに大きな力となります。
2人以上のネイティブのやり取りを観察することなしに、話せるようになることはない。私はそう思っています。
これって、オンライン英会話だとできないことですよね。

『フレンズ』には、2人が真面目に話し合っているシーン、6人全員で盛り上がるシーンなど、複数人のシチュエーション別会話がたくさん詰まっています。
『フレンズ』の最初の数エピソードを見始めたけど、なかなか世界に入り込めない、もしくは英語が難しいと思う方には、YouTubeチャンネル「フレンズ英会話カフェ」がオススメです。このチャンネルでは「店長のナナさん」が、『フレンズ』のなかで英会話学習のためになるシーンを切り取って、解説してくれています。1動画あたり10分程度で視聴しやすいので、『フレンズ』本編が難しいなら、フレンズの世界観に入るきっかけとして試してみてください。