なぜこれほどインターンシップに力を入れているのか。

“経営者”になって自分の市場価値を力試し、「働く自分が想像できる」Legaseedのインターンシップ代表取締役CEO の近藤悦康さん。2013年にLegaseedを設立。OPEN COMPANY(R)では毎回、自ら学生たちの前に立ち、自社についての話をする

「インターンシップは、学生にとっては貴重な時間の投資です。自己成長ができたり、刺激的な仲間に出会えたり、プロフェッショナルとして働く体感ができたりするなど『このインターンシップに参加したい』と思える魅力的なプログラムを作ることを大事にしている」と、近藤悦康代表取締役CEOは話す。

 プログラムを企画、運営する採用チーム責任者の周恵美さんは「育てる採用を大切にしている」と言う。

「毎日の振り返りでは『この学生がもっと輝くにはどうしたらいいか』とひたすら社員と話します。プログラムを終えた学生が自分の納得のいく答えを出し、結果的に他企業を志望しても応援しますし、当社を一番合うと思ってくれればベストです」

学生の成長ぶりが刺激に
社員の業績もアップ

 さらにこのプログラムは「社員育成にも役立っている」と近藤CEO。

「人ってこんなに変わったり、進化するんだ」と、学生の成長ぶりを目の当たりにし、社員たちは刺激を受けると言う。「初めて関わった社員はその後、総じて業績が上がるという成果が出ています」

 インターンシップを通過した学生は、最終選考に進めるとともに、数週間から数カ月、有給の長期インターンに参加することができる。

 24年に新卒入社した田中里依子さんは、地元の金融業界を志望していたが「たまたま応募したインターンシップ」が入社のきっかけだ。「社員が妥協せずに本気で向き合ってくれたのが印象的でした」

 その後、スキルを高めたいと1カ月の長期インターンに参加。選考が進んでいた他の会社は断りを入れ、最終選考に臨んだ。

 内定者の大学4年生、栗田優奈さんは、24年5月から長期インターンとして週に4日ほど働いている。大学3年時に参加したインターンは「Legaseedで働く自分を想像して可能性を無限大に感じた」と話す。

 長期インターンで粗利1000万円以上を稼ぐ内定者もいるという。自己成長を望む学生におすすめだ。

“経営者”になって自分の市場価値を力試し、「働く自分が想像できる」Legaseedのインターンシップ採用チームのスタッフ。手前右が、今回話を聞いたリーダーの周恵美さん