それでも買う!狂乱の市場に克つ! マンション 最強の売買&管理術#12Image:DALL-E3

新築供給が激減する中、マンション購入の主戦場になりつつある中古市場。優良中古物件に関しては、新築以上の値上がりを続けるものもある。特集『それでも買う!狂乱の市場に克つ! マンション 最強の売買&管理術』(全33回)の#12では、ワンノブアカインドの協力により、販売坪単価が5年間で大幅に上がった大阪の100マンションのランキングを作成した。(ダイヤモンド編集部 鈴木洋子)

築15年以上のタワマンが上位に続々
好立地に築年数は無関係、大阪値上がりランキング

 一番高いのは新築マンション、予算に余裕がなければ中古を買いましょう――。こんな一昔前の定型文が、全く通用しない時代がやって来ている。

 新築マンションの供給減により、マンションの売買市場の主役になっているのが中古マンションだ。さらに、中古でありながらも5年間で信じ難い価格高騰を遂げている物件も、好立地エリアでは多い。

 かつては新築と同様の相場で取引される中古マンションは築後5年以内などの築浅に限るといわれていたものだ。これも大きく変わった。物件次第では、20年近い築年数のマンションでも、すさまじい坪単価と値上がり率を記録しているのだ。

 中古マンションの値上がり動向は、マンションの売買相場を読むのに欠かせない情報となりつつある。今回ダイヤモンド編集部では、マンション情報サイト「マンションレビュー」を運営するワンノブアカインドの協力により、新型コロナウイルス感染拡大前の2019年と直近の24年の両年において、実際に一定の取引があったマンションの平均坪単価を比較。騰落率が大きい順にランキングを作成した。

 対象としたマンションは、同期間で相場が5%以上上昇したエリアに立地する、総戸数200戸以上、05年1月以降竣工の物件とした。明らかに投資用と分かるマンションは除外して算定している。

 さらに、中古マンションの資産価値において重要となる、管理状態に関する情報も付加した。マンション管理業協会の「マンション管理適正評価制度」(内容の詳細については本特集#7で解説)を取得している物件に関しては、ランキング項目末尾に格付けの星の数を記載している。

 今回はマンション市場で日本で2番目に大きい大阪府を取り上げる。トップ10を大阪市中央区と北区のタワーマンションが占めるという、都心2区のタワマンがけん引する大阪市場を象徴するような結果となっている。早速次ページで詳細に見ていこう。