サム・アルトマン氏はかつて、同氏が率いる米オープンAIと米マイクロソフトは「テック業界で最高のパートナーシップ」を築いていると語った。シリコンバレーにおける両社の親密な関係は現在、大きく揺らいでいる。マイクロソフトは過去6年間で人工知能(AI)新興企業のオープンAIに数十億ドルの資金を投資し、急成長を後押しした。オープンAIの対話型AI「チャットGPT」の週間ユーザー数は5億人を超えるようになった。オープンAIは最先端の生成AIツールでマイクロソフトを支援し、マイクロソフトの株価は3倍になった。こうした関係に緊張が生まれるようになった。両氏の関係を知る複数の関係者によると、マイクロソフトのサティア・ナデラ最高経営責任者(CEO)とオープンAIのアルトマンCEOの間で意見の相違が深まっている。焦点となっているのは、マイクロソフトがオープンAIに提供するコンピューティングパワーや、オープンAIが同社モデルに関しマイクロソフトに与えるアクセスに加え、オープンAIのAIシステムが近い将来人間並みの知能を獲得するかどうかという問題だという。
AIブーム立役者2人に溝、アルトマン氏とナデラ氏
オープンAIとマイクロソフトのCEOは生成AIで協力し合ってきたが、今は互いに依存しない将来に備えている
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