業種別では、三菱商事や伊藤忠商事などの「卸売業」が4236社と最も多く、トヨタ自動車やホンダなどの「製造業」が4007社で続いた。また、業種内の全企業に占める割合(=出現率)でみると、同じく「卸売業」(2.60%)が最も高く、「製造業」(2.57%)が続いた。

「100億企業」到達までの
平均年数で最短は不動産業

 都道府県別で最も多かったのは「東京都」(6124社)で、「100億企業」の約4割が東京に集中している。次いで「大阪府」(1663社)、「愛知県」(1062社)、「神奈川県」(695社)、「福岡県」(481社)と都市圏が続いた。出現率(各都道府県内の全企業数に占める割合)をみても政令指定都市が高く、地方圏では「富山県」0.71%、「石川県」0.69%、「長野県」「愛媛県」0.68%などが上位となった。

「100億企業」のうち、2023年度決算で初めて売上高100億円に達した企業は、全国で609社を数えた(2022年度は641社)。創業から100億円到達までに要した年数の平均は42.2年となった。業種別にみると、「卸売業」が最も多く、168社が2023年度に「100億企業」の仲間入りを果たした。以下、「製造業」(134社)、「サービス業」(104社)となった。

 100億円到達までの平均年数では、「不動産業」(22.6年)が最も短かった。次いで「サービス業」(28.7年)も短く、単価引き上げやマーケティングによるニーズの掘り起こしで売上高を伸ばしやすいBtoC業態の成長スピードが目立った。一方で「製造業」は55.7年と最も長く、地道な設備投資など積み上げ型の経営が必要となることもあり、相対的に時間を要することがあらためて分かった。