
あなたは自らが所属する組織で「社内勉強会」に参加したことはあるだろうか。「ただのお勉強」と侮ってはいけない。小規模から始まる自主的な勉強会が、やがては組織を大きく変革する可能性を秘めているのだ。※本稿は、安斎勇樹『冒険する組織のつくりかた「軍事的世界観」を抜け出す5つの思考法』(テオリア)の一部を抜粋・編集したものです。
「社内勉強会」が
組織変革のトリガーに
ボトムアップ型の組織変革に向けたアプローチとして、思いのほか効果的なのが「勉強会」の開催です。「お勉強で組織が変わるものか」と思われるかもしれませんが、小規模にはじまった草の根の勉強会が、実際に大企業の変革につながったケースを、私もこれまで何度か目にしてきました。
ここでいう勉強会とは、特定のテーマに関心を持つ有志が集まって学び合うインフォーマルな会合を指しています。多くの場合は就業時間外の開催となりますが、内容によっては、就業時間内に行われることもあり得ます。
「勉強会」アプローチのなによりものメリットは、だれにでも開催できるという点です。就業時間中となると、上長の許可などが必要になりますが、そうでなければ入社したばかりの新人でもすぐに主催可能です。自分の関心に基づいてテーマを設定して、1人でも関心の合う仲間を見つけることができれば、それはもう立派な勉強会だと言えます。