なぜUAEに建設する?
アブダビとドバイの違いとは
ところで、UAEとはどんなところでしょうか。UAEを構成する7つの首長国のうちアブダビとドバイは、どう違うのでしょうか?
UAEの面積は日本の約4分の1、人口は約1006万人。アラビア語で、宗教はイスラム教です。
ドバイはかつて砂漠の貧しい漁村で、1966年にドバイ沖で石油が発見されました。が、その埋蔵量は少なく、当時の首長は枯渇を想定して、石油から得られた収益でインフラ整備を進めました。ドバイ空港を拠点とするエミレーツ航空は、世界150都市以上に運航するエアラインとして知られています。
そのように、石油を見つけても依存することなく、活発な投資によって製造業やサービス業など産業を多角化することでドバイは発展しました。このドバイの大躍進に触発された中東湾岸の産油国が、ざっくりいうとドバイのまねをしていて、アブダビはそのひとつです。
ただしアブダビには、ドバイとは比べ物にならないほど豊富な石油資源があります。その豊富なオイルマネーを投じて、エンターテイメントで差別化しようとしています。
UAEの7大テーマパークとは?
アブダビ・ヤス島の開発がすごい!
ただし、ドバイにもすでに大型テーマパークはいくつかあり、UAE内には7大テーマパークがひしめいています。(1)フェラーリワールド・アブダビ、(2)IMGワールド・オブ・アドベンチャー、(3)ボリウッドパークス・ドバイ、(4)モーションゲート・ドバイ、(5)レゴランド・ドバイ、(6)ワーナー・ブラザース・ワールド・アブダビ、(7)シーワールド・ヤスアイランド・アブダビです。さらに、小型の職業体験テーマパーク「キッザニア」がドバイとアブダビにそれぞれあります。
中東初のディズニーランドが建設されるアブダビのヤス島は、ザイード国際空港から車で20分弱と抜群のアクセス。リゾートアイランドして大開発中であり、ビーチに大型ホテルが、テーマパーク、ゴルフコースなどが次々と誕生しています。
フェラーリワールド・アブダビ
2010年オープン、F1サーキットも併設されています。2015年に一度行ったのですが、筆者が知る限りテーマパークの中で最も大人の男性の比率が高いと言えそうです。一方、ディズニーランドはメルヘンな世界観で女性と子ども、若者が多いので、客層が異なります。
ワーナー・ブラザース・ワールド・アブダビ
2018年オープン、米国の映画制作ワーナー・ブラザースによる世界初の完全屋内型テーマパークで、約15万平米もの広さ。約10億ドル(当時の為替レートで約1000億円)かけて建設されました。バットマンやスーパーマンなど人気映画のキャラクターをテーマにし、6エリアに分かれています。開発したのはミラル社で、つまりディズニーランド・アブダビは、大型テーマパーク運営のノウハウを蓄積している同社によって運営されるのです。

