ロードスターの祭典に参加!
マツダ ロードスターの祭典、「軽井沢ミーティング2025」の取材に出かけてきた。
何年も前からお声がけをいただいていたのだが、なかなか都合が合わず、実際に現地へ出向いたのはこれが初めてのことだ。
会場は文字通りの“祭典”である。ロードスター教の敬虔な信者諸侯が年に一度参拝に訪れる、一種の宗教行事に近い。
朝9時、小諸から軽井沢の会場までNDロードスターを走らせた。軽井沢のホテルはどこも満室で、やむなく小諸のタバコ臭いビジネスホテルに部屋を取った。ホテルの地下駐車場はロードスターで埋め尽くされており、中にはオレンジの限定車「ロードスター 30周年記念車」まで停まっている。軽井沢だけでなく、周辺の街まで巻き込んだ一大祭典である。経済効果も少なくなかろう。

前も後ろも全部ロードスター、すれ違ったら全員ブンブン手を振る
小諸から軽井沢に近づくと、徐々に周辺の空気が変わってくる。気温でも湿度でもない、「空気そのもの」が変化するのだ。
前も後ろもすれ違うクルマも、全てがロードスター。
NA、NB、NC、ND……無論、現行のND(試乗記)が多いのだが、歴史あるクルマも多い。
そしてすれ違う全員が(誇張ではなく、本当に全員が)盛大に手を振ってくる。軽く手を上げて「やあどうも」という感じではない。力強くブンブンと、助手席の人は両手を挙げて「すれ違いの挨拶」をしていくのだ。
マツダから借りた試乗車で走る“にわか”の我々のアウェイ感はハンパなく、何とも照れくさい。最初は私も助手席のAD高橋氏も軽く「あ、ども」という感じに会釈を返していたのだが、「手を振り返さない人は非常識な無礼者」的な雰囲気があって、しばらくすると我々もブンブン手を振るようになっていた。慣れてくるとこれが非常に気持ち良い。東京に戻ってもしばらくこのクセが抜けず、すれ違うロードスターに手を振ったのだが、連続でガン無視されてしまった。東京の人は冷たい。
ディズニーランドの帰りに、どこの駅までミッキーのイヤーハットを被るのかが議論されるが、この問題に似ている。何事も切り替えが重要である。

