また、冠動脈CTAにより冠動脈プラークの評価を行い、動脈硬化の有無や冠動脈カルシウムスコア、狭窄率など冠動脈疾患に関連する6つの指標が評価された。
解析の結果、動脈プラークが認められた割合は、DIが最も低い群で44.3%であったのに対し、DIが最も高い群では36.3%であることが明らかになった。また、50%以上の狭窄が認められた割合は、DIが最も低い群で6.0%、最も高い群で3.7%、石灰化を伴わず(非石灰化)かつ50%以上の狭窄を伴う高リスクプラークが認められたのは、それぞれ1.5%と0.9%であった。
こうした結果を受けてGoncalves氏は、「われわれの研究結果は、食物繊維の少ない不健康な食事パターンが体と代謝に変化をもたらし、それがプラークの形成につながる可能性があることを示唆している」と述べている。
健康を決定付けるのは
単一の食品ではなく全体的な食事パターン
研究グループは、食物繊維は健康的な食生活に大きな役割を果たすものの、心臓の健康を高めるためには、食事の他の要素も考慮する必要があると話す。
論文の筆頭著者であるヨーテボリ大学(スウェーデン)のIngrid Larsson氏は、「健康を決定付けるのは、単一の食品ではなく全体的な食事パターンだ。野菜、果物、全粒穀物、食物繊維が豊富な食品、ナッツ類、低脂肪乳製品、オリーブ油などを多く摂取し、赤肉、加工肉、ポテトチップスなどのスナック菓子、甘い飲み物を控えた食生活は、高リスクプラークの少なさと関連している」とニュースリリースの中で述べている。(HealthDay News 2025年6月27日)
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