「言葉が出てこない」「片方の手が痺れる」…今すぐ病院へ!脳梗塞発症の危険性がある15の症状【専門医が警告】写真はイメージです Photo:PIXTA

重い障害が残ったり、発症後数時間以内に命を失う場合もある脳梗塞。その原因や前兆となる症状、発症した際の周りの対応、最新の治療、そして日頃の生活でできる予防について、専門医に聞いた。(取材・文/日本文章表現協会代表理事 西田延弘)

発症は高齢になるほど高いが
若い年代でも起こりうる

 脳梗塞は脳の血管が血栓(血の塊)によって詰まり、脳細胞が壊死してしまう病気だ。後遺症として、運動障害や言語障害、感覚障害などが起こり、死に至ることもある。

「脳の血管が破れて出血してしまうと脳出血、脳を覆っているくも膜と脳との間にある空間に出血が起こると、くも膜下出血になります。脳梗塞と、この2つの病気を合わせて『脳卒中』と呼びます。発症年代別の割合は高齢になるほど多くはなりますが、若い年代でも起こりうる病気です」

 こう話すのは、国立研究開発法人国立循環器病研究センター副院長の豊田一則氏だ。

「脳梗塞の主な原因は、肥満や高血圧、脂質異常症によって動脈硬化が起こることです。若い年代でもインスタント食品や加工食品の過剰摂取などによるバランスの悪い食事は、ビタミンB群の摂取不足を招きやすくなり、それによってホモシステインというアミノ酸の濃度が高くなると、若年性の動脈硬化を引き起こすおそれがあります」 

出所:『脳卒中データバンク2021』(国循脳卒中データバンク2021編集委員会編、中山書店)