就活準備は大学1年から!?得意なことがない学生こそ知っておくべきキャリア探求の真実写真はイメージです Photo:PIXTA 

就職・採用に関する調査、分析を行う、リクルート就職みらい研究所所長の栗田貴祥氏が、就活の最前線を語る連載の26回目。今回は、将来のキャリアを見据えた、大学1・2年生や高校生などからの過ごし方を考えていきたい。

約8割の学生が夏までに
インターンシップ等に参加している

 冬季休暇を終え、2026年卒学生を対象にしたインターンシップ等のキャリア形成支援プログラムが佳境を迎えています。すでに早期選考に進んでいる学生もいるでしょう。

 26年卒学生のインターンシップ等への参加状況を見ると、24年9月時点で、参加した学生は78.8%、平均参加社数は5.75社でした。8割近い学生が、夏までにはインターンシップ等を経験していることがわかります。また、面接(対面、Web)開始時期は年々早まっており、「就職白書2024」のデータでは、1月以前に選考を開始するケースが増えていることが示されています。

 このような早期化の流れの中で、大学1・2年生は、どのように就職活動の準備を進めていけばいいのでしょうか。

 就職活動中の学生からは「なりたいものが見つからない」「自分は何がしたいのかわからない」という悩みが多く上がってきます。就職活動を進めてはいるものの、「やりたいことが決まらず焦っている」「具体的にやりたいことがないが、就職はしたいので就活しているという感じ」など、迷いを口にする学生も少なくありません。

 実際には、就職活動をスタートする時点では「やりたいこと」を明確に持っている学生のほうが少ないのではないでしょうか。そもそも、自分に合った業界や企業、仕事内容とは何かを知るためにインターンシップ等に参加し、興味を引かれたり、違和感を抱いたりと、リアルな情報に触れたりすることで自己理解・仕事理解を深めていくプロセスが就職活動ともいえます。

 もちろん、中にはやりたい仕事や求める働き方を、就活前から明確にイメージしている学生もいますが、それがないからといって焦る必要はないのです。