日本市場のパフォーマンスには若干の改善が見られるものの、需給動向などに大きな変化はない。外国人投資家次第で変わる他力本願の構造はそのままだ。今後とも外国人の買い越し基調が続くのか、それとも売りに転じるのかの見極めが必要である。
外国人の動きを手っ取り早く知るには、まず東京証券取引所が発表する投資主体別売買動向がある。左のグラフの外国人売買動向は、最近のCTAの隆盛を鑑み、先物・オプションを加味したものだ。
ただし、東証の投資主体別売買動向は1週間遅れで発表されるため、リアルタイムの動きをつかめない。そこで、非公式ながら市場情報として公表されている「寄り前の外資系証券売買動向」を参考にすることになる。
上のグラフ、寄り前の外資系証券売買動向は、5日移動平均線である。基本的には外国人売買動向に沿った動きとなっている。ただ、時折一部の外資系証券の偏った売買動向によって、まったく異なった動きをすることもある。非公式データであるだけに鵜のみにするわけにもいかない。
複合的に外国人の売買動向を判断するのに参考となるのが、シカゴ商業取引所で売買されるCME日経平均先物とADRの動きだ。