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ヤマハ発動機が、人事制度を改革している。社員が等級を飛び越えて昇進する“飛び級”の抜擢人事により、年収が約500万円増加する例も出ているという。一方、旧人事制度ではなかった「降格」も導入された。連載『メーカーの採用力 待遇・人事の真実』の本稿では、ヤマハ発動機幹部への取材を基に、メリハリ人事制度を大解剖した。(ダイヤモンド編集部 山本興陽)
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人事制度のグローバル化を進めるヤマハの覚悟とは?
ヤマハ発動機が人事制度改革を断行中だ。2024年1月に管理職、25年1月に非管理職で新人事制度を導入した。
新制度導入の背景の一つには、特に管理職において「仕事内容と給与が見合っていない」という問題意識があった。
旧制度では、課長や部長といった「役職」ではなく、主査、主管、参与といった社内の「職能」に対して給与が支払われていた。例えば、職能が低い部長よりも、職能が高い課長のほうが給与は高いといったことが起きていた。新制度では、役職に給与を支払う仕組みに統一した。
新制度導入で、飛び級による抜擢人事が可能となり、すでに年収で400万~500万円増加する事例も出ているという。一方、旧制度ではなかった「降格制度」も導入するなど、ドライな一面を兼ね備えたメリハリのある人事制度だ。
次ページでは、ヤマハ人事部門幹部への取材などを基に、メリハリのある新制度を徹底解剖する。すでに、年収が400万~500万円ほど上がる抜擢人事はどのようなロジックで可能になっているのか。








