
市場は利上げ再開時期に関心強いが
問題は政策金利が1%に達した時
日本銀行は9月18、19日に金融政策決定会合を開くが、市場では9月の利上げ予想は皆無といっていい。
日銀が利上げのインターバルを明示することはないものの、前回1月の利上げはその前の利上げから6カ月の間隔を空けて行われており、状況が許せば「半年に1回程度」というのが日銀内外での暗黙の了解になっているように思われる。しかし、現在はすでに前回利上げから8カ月が経過している。
それでも9月決定会合で政策金利据え置きが予想されているのは、日銀も現在は情勢を見極めるための小休止局面であることを認めているからだ。その理由として、日銀は関税引き上げに伴う「不確実性」の強まりや、実際に内外経済が減速することで日本の「基調的なインフレ率」の上昇が、いったん止まることを挙げている。
現状で、市場金利が示すところの次回利上げの予想時期は、来年3月の決定会合が有力だ。
とはいえ、利上げ再開となっても実は、次回の利上げは、そのタイミング以外に注目すべきことはあまりないものになりそうだ。というのも、次回の利上げで現在の政策金利0.5%が0.75%に引き上げられたとしても、そこで金融政策正常化プロセスとしての利上げが打ち止めになると考える市場参加者は皆無だからだ。
0.75%への利上げが決定された瞬間に、市場ではほぼ自動的にその次の利上げを暗黙のインターバルである6カ月後と見定めることになるだろう。
問題は、来年3月の次の会合で1.0%まで政策金利が引き上げられた後だ。