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理系の昭和医科大学と文系メインの昭和女子大学、それぞれを運営する学校法人が12月に包括協定を締結することが、ダイヤモンド編集部の取材で分かった。「異色の連携」は「異色の統合」にまで発展することはあるのか。連載『教育・受験 最前線』では、両学校法人からの回答を含めて関係強化の狙いと中身を明らかにするとともに、それぞれが抱える課題に迫る。(ダイヤモンド編集部副編集長 臼井真粧美)
医科大学と女子大学という
異色の組み合わせで連携
学校法人昭和医科大学と学校法人昭和女子大学が12月に包括協定を締結することが、ダイヤモンド編集部の取材で分かった。両学校法人は名称こそ似ているところはあるが、片や医学部を持つ医系総合大学を擁する学校法人、もう片方は文系をメインとした女子大学を擁する学校法人で、まるで系統が異なる。にもかかわらず、なぜ強い連携に踏み切るのか。
学校法人関係者の中には、今回の協定締結を「将来的な経営統合を検討するスタートライン」と受け止める者もいる。果たして「異色の連携」は「異色の統合」にまで発展するのか。
少子化が加速して学校淘汰時代に入り、学生生徒が集まらずに経営が苦しい学校法人はあまたある。そうしたところは、わらにもすがる思いでなんでもあの手この手を繰り出すこともあろう。しかし、この2学校法人には当てはまらない。
「女子大離れ」が定着して募集停止や共学化する女子大が相次ぐ中で、昭和女子大学は「勝ち組」と称される。時代のニーズをくみ取って実学寄りで学部構成を充実させて、学生を集めてきたからだ。昭和医科大学は優秀な学生が集まる医学部を持ち、歯学部についても、権威ある「私立御三家」(東京歯科大学、日本歯科大学、大阪歯科大学)並みの入試難易度である。
うらやましがられている者同士が、なぜ大胆に手を組むのか。統合に発展する可能性はあるのか。次ページでは、両学校法人からの回答を含めて関係強化の狙いと中身を明らかにするとともに、それぞれが抱える課題に迫る。







