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2025年度入試では、東京大学などの難関国立大学を志望していた受験生が、出願直前で志望先を1ランク下に変更するケースが目立った。26年度も受験生は「弱気」になるのか。連載『教育・受験 最前線』では、連載内特集『大学入試2026』を10回以上にわたってお届けする。第12回は最新動向とともに、難関・準難関国公立20大学について44年間の入試偏差値の推移データを一挙掲載する。(ダイヤモンド編集部副編集長 臼井真粧美)
東大、東京科学大、一橋大の志望者
出願直前に志望先を変更
2025年度入試は大学入試共通テストの新課程がスタートし、受験生たちは不安を抱えながら試験を迎えた。いざ受験すると、想定よりも高得点を取った受験生が多かった。例年であれば、得点が取れた受験生は強気で本命に出願する。しかし、25年度入試は違った。
25年度入試では、難関国立大学を志望していた受験生において、出願直前で志望先を1ランク下に変更するケースが目立った。まだ前例のない新課程であり、高得点者が多くて本命の競争が厳しくなるのではないかという不安から、安全策を取ったのだ。
「特に東京大学、東京科学大学、一橋大学で志望先変更が前年よりも増え、志望者数が減少した」と河合塾教育研究開発本部主席研究員の近藤治氏は振り返る。東京大が足切り(第一段階選抜)を厳格化したことと、首都圏では、難関国立大を敬遠するときの選択肢として、筑波大学や横浜国立大学、千葉大学、東京都立大学といった準難関国公立大学などがそろっているからだ。結局、これら準難関で競争が激しくなった。
大学の選択肢が多い首都圏に表れた、学力上位層の「弱気」。26年度入試でも難関国立受験組はまた「弱気」になるのか。
次ページでは、26年度入試の動向とともに、ベネッセコーポレーション協力の下、難関・準難関国公立20大学について44年間の入試偏差値の推移データを一挙掲載する。







