教育・受験 最前線#37Photo:PIXTA

かつて国際系の私立最高峰だった上智大学は、輝きを取り戻せるのか。連載『教育・受験 最前線』では、連載内特集『大学入試2026』を10回以上にわたってお届けする。第7回は「早慶上理ICU」(早稲田大学、慶應義塾大学、上智大、東京理科大学、国際基督教大学)の44年間の偏差値推移データとともに、上智大の今後を探る。(ダイヤモンド編集部副編集長 臼井真粧美)

かつて国際系の私立最高峰だった
存在感が薄れた上智は甦るのか?

 最難関私立大学群「早慶上理」として早稲田大学、慶應義塾大学、上智大学、東京理科大学の4大学がくくられているが、この4大学のうち早慶のどちらかに加えて上理のどちらかに合格したダブル合格者が選ぶ進学先は、ほぼ早慶のどちらか。早慶と上理の間には超えられない高い壁がある(『明治大は「早慶上理の壁」を、東洋大は「MARCHの壁」を、近畿大は「関関同立の壁」を越えたのか?「ダブル合格者が選ぶ進学先」最新データで徹底検証』参照)。

 受験生の親世代が受験生だったころは、国際系の私立最高峰は上智大と評されていた。しかし、2000年代からの国際系学部ブームで早稲田大や首都圏の難関私立大学群「MARCH」(明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学)などがこぞって国際系学部を開設し、上智大の存在感が薄れてしまった。

 近年では、早慶と切り離して上理と明治大などを組み合わせてくくった大学群を推す教育関係者もいる。

 上智大がかつての輝きを取り戻すことはあるのか。甦ることはできるのか。次ページでは、早慶上理に国際基督教大学(ICU)を加えた「早慶上理ICU」の44年間の入試偏差値の推移データとともに、上智大の今後に迫る。