ホンダ「プレリュード」

 残念ながらCOTY受賞は逃したものの、プレリュードも大変評価が高かった一台。連載ではちょうど開発者インタビューを掲載中です。

 →プレリュード試乗記
 →開発者インタビュー(1)
 →開発者インタビュー(2)
 →開発者インタビュー(3)

 ファンも、そしてホンダの人たちにとっても思い入れの強い名前を冠したモデルを復活させること。しかも今の時代では大きな販売台数が見込みづらいボディタイプ(ホンダの月間販売計画台数は300台)を世に送り出すことは、開発メンバーにとって大きなプレッシャーになったはず。そんな中でさまざまな新技術を盛り込んでホンダらしい走りを今の時代に提案し、クルマを通じて家族の絆を深めることも目指す。その思いには頭が下がるばかりです。

 COTYでは残念ながら無冠になってしまいましたが、注目度の高さは今年デビューしたクルマの中でも群を抜いていたと思います。その効果は来年以降、ホンダ全体に波及するのではないでしょうか。

残念ながらCOTY受賞は逃したが、評価が高かったプレリュード残念ながらCOTY受賞は逃したが、評価が高かったプレリュード(写真:日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員会)

フォルクスワーゲン「ID.Buzz」

 本連載で紹介したモデルの中では、9月に記事を掲載したフォルクスワーゲンのID.Buzzがインポート・カー・オブ・ザ・イヤーとデザイン・カー・オブ・ザ・イヤーをダブル受賞しました。ビートル(タイプ1)とともにフォルクスワーゲンの歴史的名車として語り継がれるワーゲンバス(タイプ2)をオマージュした大型EVミニバンであるID.Buzz。

 日本では決して台数が出るモデルではありませんが、圧倒的な存在感と愛らしいスタイルは、ただそこにあるだけで人々を笑顔にする、不思議な魅力を備えています。

 →ID.Buzz試乗記
 →インポーターインタビュー(1)
 →インポーターインタビュー(2)

 インポーターの沢村さんによれば、展示会でID.Buzzに興味を持ってやってきた人が実車を見て「この大きさだと乗るのは難しい」となってもゴルフやコンパクトSUVを買っていくケースが多いといいます。「自由をもたらす器」というタイプ2ならではの存在感を、フォルクスワーゲンの他のモデルにも感じるのでしょう。

 ワーゲンの広告塔としての役割も果たすID.Buzz。実物を見たことがある人はみな共感してくれると思いますが、とても目立つクルマなのです。フェルさんも私も、試乗中は歩道の人たちからバシバシと写真を撮られました。

インポート・カー・オブ・ザ・イヤーとデザイン・カー・オブ・ザ・イヤーをダブル受賞したID.Buzzインポート・カー・オブ・ザ・イヤーとデザイン・カー・オブ・ザ・イヤーをダブル受賞したID.Buzz(写真:日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員会)