「内定を辞退しない学生」が一瞬でわかる「志望動機」の特徴

2025年12月23日 6:00

藤井　企業が志望動機を重視するのは「内定を辞退しないか」「入社してからすぐに辞めないか」を測る判断材料になるからです。つまり「別にうちの会社じゃなくてもいいのでは!?」と思わせないことが大切です。「志望動機の質」で、その就活生の志望度の高さがすぐに分かります。

―― 最終面接まで通用するような、最強の志望動機を作り込んでおきたいところです。そのためのポイントを教えてください。

藤井　「なぜその業界か」「その業界の中でなぜその会社でないといけないのか」を明確にすることです。そのために、競合会社との違いに着目します。

　他社にはないオリジナリティーに着目するのです。具体的には、その会社の商品（サービス）を使って感動した実体験や、理念やビジョン、経営者の人柄などへの共感など、その会社にしか当てはまらない動機を言語化しましょう。

詳しく会社のことを知る
「裏ワザ的な」テクニック

藤井　ちょっと裏ワザ的ですが、より深く会社のことを知ることができるのが、中途向けの求人情報です。新卒（大学生）向けの情報はどうしても、仕事内容がざっくりとしていて、表面的なことだけになりがち。一方、中途採用では即戦力を求めることが多いので、より詳細な業務内容が書かれています。

―― 志望動機以外にも、企業ごとのさまざまな質問に対する回答において、対策はありますか。

藤井　回答を記入する前に、一つ取り組んでほしいことがあります。その質問の裏側にある「意図」を考えることです。意図を考えることで、回答のポイントが見えてくるからです。他の人から与えられた対策だけでなく、自分なりの対策を考えられるようになります。

　例えば先ほどの志望動機でも「内定辞退しない人を採用したいんだな」と意図が分かれば、「貴社から内定を頂いたら就活を当日終了します、と伝えよう」などと、自分なりの対策が生まれますよね。

　意図からオリジナルな対策を考えることが、他の就活生との差別化につながります。僕がとある企業の人事経験者から聞いた「頻出質問の意図」を下図にまとめました。企業により異なるので「これが正解」というものはありませんが、考えるヒントにしてみてください。