総予測2026Photo:PIXTA

2026年に日本銀行やFRB(米連邦準備制度理事会)はどのような金融政策を選ぶのか。高市政権の積極財政やトランプ政権の通商・財政政策の下で、日米の金利はどう動くのか。特集『総予測2026』の本稿では、専門家6人にアンケートを実施し、見通しを聞いた。(ダイヤモンド編集部 永吉泰貴)

日米金利の行方はどうなる?
金利の専門家6人が徹底予測!

 2026年の日米金利の行方は、一段と見通しにくい。高市政権やトランプ政権の政策、中央銀行の金融政策が、物価や為替を通じて長期金利に複雑に作用するためだ。

 そこで、金利動向に詳しい専門家6人に、日本銀行の利上げ回数やFRB(米連邦準備制度理事会)の利下げ回数、26年末の日米の長期金利水準をどう見通すのかについてアンケートを実施した。

 その結果、26年末の国内長期金利は1%台前半から2%超、米長期金利も3%台半ばから5%までと、例年よりも予測レンジが大きく広がった。国内では、インフレの底堅さから金利の着実な引き上げを予想するタカ派から、物価の実力不足を懸念し小幅な利上げにとどまると予想するハト派まで。前提とするシナリオに一定の共通点がありながら、なぜ見通しが分かれたのか。

 次ページでは、6人の専門家によるシナリオ別の金利見通しと、その根拠となる物価や賃上げ動向の分析を詳しく見ていく。