総予測2026Photo:Bloomberg/gettyimages

高市政権発足後、円安が再加速している。日本銀行の利上げと米FRB(連邦準備制度理事会)の利下げで今後金利差縮小が見込まれるものの、米国景気リスクなどもあり、ドル円相場の展望は一筋縄ではいかない。特集『総予測2026』の本稿では、為替の専門家8人にアンケートを実施し、見通しを聞いた。(ダイヤモンド編集部 山本 輝)

「高市円安」で一時1ドル=157円台まで到達
26年の為替動向は?

 2025年10月に高市早苗新政権が誕生して以降、円安が止まらない。高市政権が掲げる「責任ある積極財政」による財政不安や、依然として大きい日米金利差などが要因だ。政権発足以前に1ドル=150円だった相場は、一時期157円を超えるなど、「高市円安」の衝撃は大きい。

 日本銀行による利上げに向けた地ならしが進み、米国は利下げ局面にある中で、今後日米金利差の縮小が見込まれるものの、米国の景気動向など不確定要素も多く、その展望は一筋縄ではいかない。
 
 次ページでは、8人の為替ストラテジストに実施したアンケートを基に、円の対ドルレートと対ユーロレートの見通しと、その根拠となる日銀の政策金利、米FRB(連邦準備制度理事会)のFFレートの予想を明らかにしていこう。

 果たして、この円安は反転するのか定着してしまうのか。26年の大きな焦点を解明する。