5世代格差の残酷!主要100社26年版「20年間年収推移」氷河期、バブル…どの世代が損をした?#8Photo:JIJI

海運業は市況の波に大きく左右される。日本郵船の稼ぎ頭の一つである自動車船事業は、米政権による入港料徴収方針に翻弄されたが、直近の1年延期決定を受け利益計画を上方修正した。しかし、地政学リスクや環境規制など先行きの不確実性は依然として高い。今回はそんな日本郵船を取り上げる。激動の市況を乗り越える同社の中で、世代間の「年収格差」はどうなっているのか。特集『5世代格差の残酷!主要100社26年版「20年間年収推移」氷河期、バブル…どの世代が損をした?』(全39回)の#8では、過去20年間の推移を10年刻みにして、5世代別の平均年収と主要100社内のランクを独自試算した。その結果、若手世代が優位になった。一方、割を食った「負け組世代」はどこか。(ダイヤモンド編集部編集委員 清水理裕)

米「入港料」延期でも油断禁物
自動車船の巨人・日本郵船に迫る波

 米トランプ政権が外国製の自動車運搬船に入港料を課す方針を示したことで、日本郵船の稼ぎ頭の一つである自動車船事業は揺さぶられた。大型船では負担が巨額になり得るだけに、同社は当初、事業環境の悪化を織り込んだ。ところが米中首脳会談で徴収の1年延期が決まり、2026年3月期の経常利益見通しを従来予想から50億円引き上げ、1950億円へと上方修正した。

 一方で、海運の風向きは運賃だけでは決まらない。情勢が不安定な中東を避けてアフリカ南端の喜望峰回りが続いたことで運賃は高止まりしてきたが、一部でスエズ運河の利用を再開する動きも出始めている。加えて、25年発効の環境規制(シップリサイクル条約)の影響で、老朽船の解体能力が世界的に不足する懸念も浮上している。これを受け、日本郵船は国内で約30年ぶりに船を解体する検討に入るなど、次世代船への更新をスムーズに進めるための手当ても迫られている。

 今回は、そんな日本郵船を取り上げる。同社の中で、年齢別に長期で年収を比べた場合、団塊・バブル期・就職氷河期・ゆとり世代のうち、どの世代が恵まれていたのか?ダイヤモンド編集部は、過去20年間を10年刻みにして、「5世代の年収」と「主要100社内の年収ランク」の推移を独自に試算した。

 対象としたのは、2000年代から現在までの、20~50代の現役世代から、60代と70代のOB世代まで。「それぞれの世代はこの20年で給料を幾らもらっていたのか」「その会社の中ではどの世代が得をしたのか」「日本の主要企業100社の中で、年収序列は高かったのか」。これらを徹底検証し、47項目のデータとして残酷なまでの格差をあぶり出した。

 試算の結果、日本郵船では若手世代が優位になった。一方、負け組世代はどこか。次ページで確認しよう。