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資源安の逆風が吹く中でも、大手商社の業績は一様ではない。丸紅は2025年4~12月期に増益を確保し、通期予想も上方修正した。三菱商事と三井物産は減益、伊藤忠商事は非資源を軸に最高益を更新し、豊田通商も自動車関連の強みを生かして増益を確保した。今回は大手商社5社を取り上げる。各社の中で世代間の「年収格差」はどうなっているのか。特集『5世代格差の残酷!主要100社26年版「20年間年収推移」氷河期、バブル…どの世代が損をした?』(全39回)の#25では、過去20年間の推移を10年刻みにして、5世代別の平均年収と主要100社内ランクを独自に試算した。その結果、5社とも若手の社員が勝ち組で、OB世代が割を食う共通点が浮かび上がった。(ダイヤモンド編集部編集委員 清水理裕)
資源安でも明暗分かれる大手商社5社
丸紅は時価総額10兆円が「通過点」
資源安の逆風が吹く中でも、大手商社5社の足元の姿はかなり異なる。丸紅は、2025年4~12月期の純利益が4322億円と増益を確保し、通期見通しも5400億円へ上方修正した。第一生命ホールディングスとの国内不動産事業統合に伴う評価益が寄与したが、それだけではない。大本晶之社長の下で、農業資材や自動車、航空機などの成長事業に投資を振り向け、時価総額10兆円を「通過点」と位置付ける戦略が市場で評価されている。
三菱商事、三井物産、伊藤忠商事も、それぞれ色合いが違う。三菱商事は25年4~12月期に減益となり、資源安に加えて前年の一過性利益の反動が響いた。三井物産も資源安で、純利益が6119億円と減益に終わった。だが、基礎営業キャッシュフローは底堅く、非資源分野の拡大で「純利益1兆円企業」への体制整備を急ぐ。これに対し伊藤忠商事は、純利益の88%を非資源分野が占める強みを生かして増益を確保。25年4~12月期として3年ぶりに最高益を更新した。
豊田通商も25年4~12月期の純利益は2869億円と、前年同期比3.3%の増益を確保した。海外自動車販売やアフリカ事業が伸びたことが大きく、通期純利益見通しは3600億円と微減予想ながら、高水準を維持している。自動車関連に強いという、トヨタ自動車グループならではの同社らしい稼ぎ方がなお健在だ。
同じ大手商社でも、「何で稼ぎ、どこを伸ばし、どこを立て直し、次の柱を何にするか」はまるで違う。もっとも、足元の業績が良いからといって、社員の処遇が世代横並びで改善するとは限らない。むしろ「どの局面で会社にいたか」「どの賃金カーブ・評価制度に乗ったか」によって、同じ会社の中でも「得をした世代」と「割を食った世代」が生まれる。
今回は丸紅、三菱商事、三井物産、伊藤忠商事、豊田通商を取り上げる。5社の中で、年齢別に長期で年収を比べた場合、団塊・バブル期・就職氷河期・ゆとり世代のうち、どの世代が恵まれていたのか。ダイヤモンド編集部は、過去20年間を10年刻みにして、「5世代の年収」と「主要100社内ランク」の推移を独自に試算した。
対象としたのは、2000年代から現在までの、20~50代の現役世代から、60~70代のOB世代まで。「それぞれの世代はこの20年で給料を幾らもらっていたのか」「その会社の中ではどの世代が得をしたのか」「日本の主要企業100社の中で、年収序列は高かったのか」。これらを徹底検証し、47項目のデータとして残酷なまでの格差をあぶり出した。
試算の結果、5社とも若手の社員が勝ち組となった。一方、OB世代はそろって割を食うという、大手商社に共通する構図が浮かび上がった。次ページでその詳細を確認しよう。







