前回(第6回)、初めてロジックとマジックという言葉が登場しました。さらにインサイト(無意識の意識、ホンネ)の話もしました。

 日常的に僕たちはこのロジマジプロセスを無意識に使っています。また、その過程で人の気持ちをつかむ、つまり、インサイトをつかもうとします。この話は重要なので、今回、ロジマジとインサイトについて、もう一度明らかにしておきます。

インサイトがつかめない
=KY(空気読めない)

 まず、インサイトの話です。ブランディングのプロセスでは、インサイトは消費者インサイトであり、なかでもターゲット(伝えたい対象者)インサイトを指すことがほとんどです。インサイトといえばターゲットのホンネのことです。本当に望んでいるもの、欲しいもの、いらないもの・・・。

 日常生活では、インサイトは、消費者やターゲットを限定せず、周囲の人々などに広がります。

 去年、若い人の間でKY(空気読めない)という言葉が流行り、TVのCMにまで使われましたね。

 僕は、初めて聞いた時に、この「空気」はインサイトだと思いました。相手の気持ち、場の雰囲気、全体の空気のことです。それがわかれば、次に起きることも予想できます。

 確かに空気つまりインサイトが読めない、といいことは何もありません。気をつけましょうね(笑)。

日常の中のインサイト

 日常的なロジマジのプロセスにおけるインサイトはどういうものでしょうか。夫婦、あるいは恋人同士、ふたりで旅行する時を例に考えてみましょう。