新天地は静岡の鋳造メーカー
営業として再び海外を飛び回る日々

 やむを得ず、愛知近郊にまで範囲を広げて転職活動を続けたところ、御縁が繋がったのは静岡県の鋳造メーカーだった。

 入社はいまからちょうど1年前の2025年4月。静岡県東部、駿東郡に属する清水町に本社を置く企業で、神谷さんは海外営業として働くことになる。

「名古屋に戻ろうと考えた時、母親がすごく嬉しそうにしていたので、ぬか喜びをさせてしまったのは申し訳なかったですけどね」

 そう振り返る神谷さんだが、この新天地での仕事は肌に合うようで、表情は実に晴れやかだ。

「商材である鋳物について、まだまだ学ばなければならないことがたくさんあって大変ですけど、営業や展示会で海外へ行く機会が頻繁にあるのが嬉しいです。私の主な顧客はインドとアメリカで、今後はヨーロッパに力を入れていこうとしているところです」

 取引相手は自動車メーカーや産業機械系の企業が中心で、たとえばプレス機の金型やコンプレッサーのフレームなど、顧客の要望に合わせて鋳造した製品を納めるのが主な仕事。神谷さんは新規顧客の開拓も目標としており、展示会で接点を得た見込み客にアプローチし、自社の技術を売り込む日々を送っている。

「海外で働きたい!」小さい頃の夢が“キャリアの軸”に。静岡でつかんだグローバルな仕事とはインドの展示会で自社の紹介をする神谷さん
「海外で働きたい!」小さい頃の夢が“キャリアの軸”に。静岡でつかんだグローバルな仕事とはたびたび出張で訪れるインドの風景