Photo:Matthias Kulka/gettyimages, Koyo Yamamoto
主力EV(電気自動車)の開発中止などで2.5兆円規模の損失計上を発表したホンダは2026年3月期、上場以来初の最終赤字に転落する。ところが、三部敏宏社長は引責辞任せず、当面、続投の意向を示している。実は、後進に道を譲ることが難しい裏事情があるのだ。長期連載『自動車 “最強産業”の死闘』内の特集『ホンダ危機』の#4では、4月1日からの新役員体制を大解剖するとともに、次期社長・副社長候補の実名も明らかにする。(ダイヤモンド編集部 山本興陽)
ホンダ幹部クラスが嘆く
三部社長が退任できない「理由」とは?
「三部さん、何で辞めないんだろう」。ホンダのコーポレート部門関係者は、三部敏宏社長の続投宣言を聞いて、こうつぶやいた――。
ホンダがEV(電気自動車)に関連し、2.5兆円規模の損失を計上する(詳細は本特集の#2『ホンダ三部社長が推し進めたEV戦略「誤算と迷走」の全貌!米GMとの提携解消の要因とは?韓国LG、旭化成との協業も機能不全…関係者「損切りは時間の問題だった」』を参照)。損失計上を発表した3月12日の記者会見の場で、三部社長は「結果を出すことが最大の責務」と述べ、即時の辞任を否定した。
2026年3月期は、1957年の上場以来初の最終赤字に転落する。EV化にかじを切る「脱エンジン」を掲げたのは、三部社長自身であり、続投に対する疑問の声は少なくない。
にもかかわらず、三部社長はなぜ職にとどまるのか。あるホンダ幹部は、「三部社長が退任できない理由がある」と内情を明かす。いったいその理由とは何か。
次ページでは、三部社長が即時辞任できない裏事情と共に、4月1日からの新役員体制を大解剖する。ホンダ幹部や関係者らへの取材を基に、次期社長・副社長の有力候補の「実名」も明らかにする。








