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三菱電機と台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業が自動車分野での提携の検討開始を発表した。事業構造の変革を進める三菱電機と、日本でEVのサプライチェーンを構築したいホンハイ双方の狙いがマッチしたのだ。長期連載『自動車 “最強産業”の死闘』の本稿では、異例ともいえるタッグを組んだ三菱電機とホンハイそれぞれの思惑を探る。(ダイヤモンド編集部 今枝翔太郎)
三菱自動車、三菱ふそう、三菱電機…
ホンハイのパートナーに「三菱」が名を連ねる理由
日本の大手電機メーカーと台湾最大級の電子機器メーカーが、電気自動車(EV)で異例のタッグを組むことになる。4月24日、三菱電機と台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業が、自動車機器事業での提携を検討することで合意した。三菱電機子会社で車載事業を手掛ける三菱電機モビリティ株式の50%をホンハイが取得することも視野に、共同運営に向けた検討を開始する。このまま合意に至れば、三菱電機は車載事業の半分をホンハイに委ねることになる。
三菱電機はかねて事業ポートフォリオの組み替えを進めており、全社で8000億円規模の事業から撤退することを視野に収益性などの見極めを行っていた(三菱電機のポートフォリオ変革については、長期連載『経営の中枢 CFOに聞く!』の『三菱電機CFOが断言!「時価総額8兆円を目指す」1兆円投資&8000億円事業撤退の“大胆構造改革”の進め方を解説』参照)。今回の子会社株式売却の検討も、構造改革の一環とみられる。
一方のホンハイは、昨年にEVのOEM(相手先ブランドによる生産)供給で三菱自動車と覚書を締結したり、傘下のシャープとEVのコンセプトカー「LDK+」を開発したりと、日本のEV市場に強い関心を示していた。
では、三菱電機とホンハイは、なぜお互いをパートナーに選んだのだろうか。
次ページでは、三菱電機とホンハイ、それぞれのEV事業の現状を明らかにし、異例のタッグを組む狙いに迫る。







