転職の満足度を上げるための
3つの視点とその具体策とは

 Aさんの事例は、決して特別なものではありません。誰にでも起こりうる葛藤であり、誰にでもつかめるチャンスの話です。皆さんが明日から転職活動の不安に向き合うために、大切にしてほしい3つの視点をまとめました。

1.「期待値のグラデーション」を持って挑戦する

 転職活動において、最初から「100点満点の会社」だけを狙うと、不採用になった時のダメージが大きくなります。「自身が大切にしている軸」に照らし合わせて、絶対に入りたい企業はもちろんのこと、少し話を聞いてみたいというレベルの企業まで、幅広くグラデーションをつけて応募してみましょう。

 多くの選択肢に触れることで、自分の現在の市場価値が客観的に把握でき、かえって「本当に譲れない条件」が明確になります。Aさんのように「100社応募してもいい」というマインドを持つことは、心のレジリエンス(回復力)を高めることにつながります。

2.「自分の言葉」で棚卸しし、迷いを軽減する

 Aさんの事例もそうであったように、転職の軸がぶれる最大の原因は、言語化不足です。

 ・今、何を変えたいのか(現状に対する不満)

 ・これから、何をかなえたいのか(未来への希望)

 ・今の仕事で、実は満足していることは何か(譲れない価値観)

 この3項目をメモ書き程度でもいいので書き出してみてください。自分の仕事が「誰に、何を、どのように」価値を提供しているかをアウトプットする習慣をつけることで、面接官に響く、説得力のある自己PRが可能になります。

 限界まで働かれていた方に共通するのは、はじめは自分自身を振り返る余裕もなく、つらいことや叱られたこと、うまくいかなかったことばかりが思い出され「いままで何を頑張ったっけ?」となりがちです。