Photo by Yoshihisa Wada
コンサルビッグ4の注目株として、ここ数年で業績を急拡大させてきたのが、EYストラテジー・アンド・コンサルティング(EYSC)だ。長期連載『コンサル大解剖』では、EYSCの近藤聡社長のインタビューを前編・後編の2本にわたってお送りする。後編となる本稿では、EYが2025年に踏み切ったグローバルの組織再編の内幕を近藤氏が明かす。肥大化した中間レイヤーの削減による効果や日本がAsia Eastというリージョンに再編されたことによるメリットを語った。さらに、近藤氏は、ASEANにおいて進行している、日本で成功裏に終わった成長戦略をほうふつとさせる「ドラゴン・アセアン」なる計画の存在を明かした。その正体とは。(聞き手/ダイヤモンド編集部 山本 輝)
EYのグローバル体制の再編
日本へのメリットは
――2024年7月にジャネット・トランカーリー氏がグローバルの会長兼CEOに就任して以来進めている「オールイン」戦略については、足元で幾つかの方針が軌道に乗り始めたということでした。
ジャネットが進めた施策の中で、もう一つ重要な点があります。それは、グローバルのネットワーク体制を再編したことです。
元々、グローバルの傘下には中間レイヤーとしてAmericas、EMEIA、APACという三つの組織がありました。さらに、その下にAPACでいえばジャパンやコリア、オセアニア、ASEANなどがぶら下がり、地域によっては、さらにその下に複数の国を抱えているという形でした(下図参照)。
2024年以前のEYの組織体制 拡大画像表示
問題だったのが、この中間レイヤーが非常に分厚かったことなんです。例えば、APACには、APACのリーダーや副リーダーがいて、さらにサービスラインとしてアシュアランス(監査)のリーダー、コンサルのリーダー、SAT(ストラテジー・アンド・トランザクション)のリーダー、タックス(税務)のリーダーがワンセットでそれぞれいる。さらに、(バックオフィスとして)タレントチームもあり、ブランドチームもあり……となると、ここにざっと500人ぐらいはいたわけです。
――ミドルレイヤーで500人はなかなか多いですね。
次ページでは、グローバルの組織再編の背景と、再編の結果生じた日本への“メリット”を近藤氏が明かす。さらに、EYSCが進める海外支援強化の戦略の進捗のほか、ASEANにおいて進行している「ドラゴン・アセアン」なる計画の正体を語った。







