労働力フル活用に「金銭解雇」導入の時Photo:PIXTA

合計特殊出生率も1.14と過去最低
経済の活力維持に労働市場の流動化必要

 人口動態統計(概数)が6月3日、公表され、2025年に国内で生まれた日本人の子供の数(出生数)は67万1236人と、10年連続で「過去最少」を更新、1人の女性が一生の間に産む見込みの合計特殊出生率も1.14と、1947年の統計開始以降で過去最低となった。

 少子化は止まらず、むしろ加速している状況だ。日本経済の成長のネックになり始めている人手不足は構造化している。人口減少で消費者も労働者も減る一方で高齢者は増える。

 その中で、経済の活力を維持するには、生産性向上を確実に上げるしかなく、また成長で社会保障費などの国民負担率が上がらないようにすることが必要不可欠だ。

 そのためにはまずは、現役世代の労働者をフル活用し、また生産性の高い企業に労働資源を集約できるようにする労働市場の流動化が重要だ。

 政府は、雇用の流動化のため、リスキリング支援などの取り組みを進めているが、欧米などではすでに導入されている、働き手が金銭を受け取って労働契約を終わらせる「解雇の金銭解決制度」を導入する時期だ。

 私は今までは金銭解雇の導入をあまり評価して来なかったが、最近は積極的に導入するべきだという考え方に変わった。その理由は人手不足の深刻化だ。

 人手不足だからこそ、会社がその能力を十分に生かせていない人を、人が足りない企業に移れるようにして、経済全体で労働力を有効に使うべきだ。

 働き手にとっても一定のルールの下で補償を得たうえで転職などができ、新たな機会を得られる。